気持ちは時を超えて。 | 柔道整復師のブログ

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私は20代後半、リゾートアルバイターとして温泉の調理場で働いていました。

そこにはワーキングホリデーのカナダ人もいました。

調理場にはカナダ人スタッフが女性1人男性2人いました。

私はその男性のうち1人の方とは仲良しで、よくケンカもしました。

ある夜、私がその日の宿泊客分の茶碗蒸し約400固を蒸しあげた時、彼は何も言わずに、

1つ、ちゅるっと食べてしまいました。

カチンときた私は彼に食って掛かかりました。

 

内心はあまり怒ってはいなかったのですが、それを察したのかどうか、彼は私を軽くいなしていました。

彼の相棒のカナダ人は、ちょっとこわそうなクールな感じのイケメンで、

私は普段はあまり言葉をかわすこともありませんでした。

ある日の昼間、私が厨房で1人で仕込みをしていると、突然イケメンの彼が私のところへやって来ました。

理由は分からなかったのですが、急遽辞めて山を降りることになったそうです。

彼は手を差し伸べてきたので、私達はかたい握手をかわしました。

その時の彼の優しそうな目と私の気持ちは、私の記憶の片隅にまだしっかり残っています。