あれから1年。FIPのこと。 | 「そら」も「うみ」も「もも」も「ふう」も

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「そら」茶トラ♂ BD 2012.8.1
「うみ」キジ白♂ BD 2012.8.1~AD 2014.4.16
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「ふう」白黒♂ BD 2014.10.1
我が家の猫たちの成長記録と、猫の健康のこと(動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士、犬猫行動アナリスト)、ボラなどの猫活動

こんにちはニコちゃん

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みなさんそれぞれに予想してくださって嬉しいですきゃー

思いつきとはいえ、せっかく参加してくださったのですから、正解の方には●●を考えていますニコッ
正解の発表はまた来週ぴかっ!
ニャンフェスにお越しの方は、どうぞ会場でご確認くださいねいえー 



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今日4月16日、うみが虹の橋に旅立って1年が経ちました。
 
うみたん、久しぶりにおうちに帰ってきたかな?


ただいまにゃー!
そら、もも げんきそうにゃね~♪
ふう おおきく なったにゃ~!
おみやげは にじのはし めいぶつの「レインボーちゅ~る」にゃよ♪

虹の橋に「レインボーちゅ~る」なんてあるの!?

いま はやってるから にゅうしゅこんなん だったにゃよー
はぁ~ ひさしぶりの おうちのベッド おちつくにゃ~…

長旅おつかれさま!まぁゆっくりしてよね投げKISS 


うみ、無事に帰省しました顔 



1年前の4月16日10:40頃、うみは旅立ちました。

ご存知の方も多いと思いますが、うみはFIPという病気になりました。
ブロ友さんのおうちにも同じ病気で旅立った子がいます。

FIPという病名を聞いたことがある方、恐ろしい病気だということをご存じの方は多いと思いますが、実際のところどんな病気なのかご存じない方も多いかもしれません。
私もうみがFIPを患うまでは正直よく知りませんでした。

でも、何故FIPになんてなってしまったのか?なんとか直す方法はないのか?と思い、必死で病気のことを調べました。


今日はうみの命日なので、うみを襲った病気のことを知ってもらうために、FIPについて書きたいと思います。

私が調べた限りのことを整理して、なるべくわかりやすく書きますが、多少の解釈の違いがあるかもしれないこと、数値などは調査や出典によって違いがあることをあらかじめご了承くださいね。

長くなりますが、よかったらお付き合いください!



FIPとは

FIPとは「猫伝染性腹膜炎」という感染症の略称。
まだ解明されていない部分があり、致死率はほぼ100%と言われる恐ろしい病気です。
仔猫においてはパルボウイルスに続く死亡原因だとか。

FIPは、猫コロナウイルス(以下、コロナ)が原因になると言われています。
コロナ自体はとても感染しやすいウイルスで、1歳未満の純血種の子では6割以上の子が、MIXでは年齢に関わらず3割以上の子が抗体を持っているという調査があるそうです。

でも、ここ重要。
コロナの抗体を持っている=FIPの発症ではありません。
コロナ自体は感染はしやすいけれど、そう強いウイルスではないんです。
コロナを持っていても、ぜんぜん元気な子はたくさんいます。

ではFIPってなんなのかというと…
コロナが腸内で突然変異し、強毒性のFIPウイルス(以下、FIPV)に変化することでFIPが発症してしまうのです。
免疫の低い1歳未満の仔猫、高齢猫がFIPを発症しやすいと言われています。

FIP発症の確率は諸説ありますが、コロナを持っている子で、非常にストレスの高い環境(異常な多頭飼育、不衛生な生活環境など)で1割程度とか。
通常はもっとずっと低い確率なので、もしコロナに感染していることがわかったとしても、必要以上に恐れることはないと思います。


FIPの解明されていない部分というのは、突然変異する部分。
突然変異を予防できればFIP発症率は下がるのでしょうが、現在日本には予防のためのワクチンなどはありません

今のところ予防策としてできることは、「ストレスを軽減させること」「免疫低下を防ぐこと」と言われています。


また、誤解の多い部分であり、獣医師によって見解が異なる部分でもあるようですが…
コロナはとても感染しやすいウイルスですが、FIPVはコロナが腸内で突然変異して体内に病変を起こすため、FIP自体は感染しないと考えられています。
ただ、人間のインフルエンザなどにみられるように、ウイルスは進化します。
FIPが感染しないというのも、100%とはいえないかもしれません。

FIPと診断されたら、他の猫との隔離を勧める獣医師もいますが、うみの担当獣医師はその必要はないと。
FIPは感染しないという考えで、隔離するよりもストレスを軽減させることのほうが大事だということでした。
ただし、排泄物や唾液などの接触は避けるように注意しました。


FIPのタイプ

FIPには「ウェットタイプ」と「ドライタイプ」という2つのタイプがあります。

多いのは「ウェットタイプ」で、発熱や嘔吐・下痢などの症状のほか腹水・胸水がたまるという特徴があります。
腹水・胸水によって呼吸困難となることがあります。

もうひとつは「ドライタイプ」、うみはこちらでした。
「ドライタイプ」は診断がとても難しいと言われています。
「ドライタイプ」は腎臓や肝臓、脳、目などに障害が起こることが特徴的ではありますが、それがどこにどう起こるかはわかりません。
うみは当初、発熱、血液検査での異常(特にグロブリンが高値)、腹部リンパ節に腫れがありましたが、最終的には脳神経障害を起こしました。


FIPの診断

FIPは診断の難しい病気です。
上記のように、コロナの抗体が高かったとしてもFIPを発症しているとは限りません。
遺伝子検査では診断の確率があがりますが、これでも100%ではありません。
うみは遺伝子検査で陰性でしたが、FIPでした。

FIPは、全身の症状や血液検査の結果、腹部エコー所見などで総合的に判断し、「FIPである確率が高い」と診断されることが多いようです。

開腹して生検をすれば確定診断が可能なようですが、これには全身麻酔が必要となります。
家族が我が子の異常を感じて受診をするころは、体力が低下していることも多いと思います。
そんな状態での麻酔に開腹は現実なかなか難しく、我が家も生検はしませんでした。


FIPの治療と余命

FIPには残念ながらまだ根本的な治療法がありません
FIPと診断されてしまったら、対症療法によって延命をしていくしかないのです。
FIPは様々な症状が現れるので、その症状を緩和させる治療が行われます。

うみの場合は、腹部リンパ節の腫れと発熱を抑えるため、食欲を回復させるためにステロイドの投与を続けました。
場合によってはインターフェロンの投与を行うこともあるようです。
腹水や胸水がたまってしまった場合は、抜く処置などが行われます。

この他にも東洋医学、ホメオパシーなども症状を緩和させて、少しでも穏やかに長生きしてもらうための選択としてありなのではないかと、私は思っています。


FIPと診断されてからの余命は平均して1~2カ月だそうです。
診断後数日で亡くなってしまう子もいれば、もっと長生きする子もいます。
うみは体調の異変に気づいて最初に受診してから2カ月、転院してFIPと診断されてからちょうど1カ月でした。

ネットで「FIPが治った」というような記事を見かけますが、これはたぶん治ったのではなく、FIPではなかったんだと思います。
やはり今のところFIPは100%に近い致死率なんだと思います。



だいぶ省略しましたが、FIPってこんな病気です。
FIPは悪魔のような本当に恐ろしい病気。
研究が進んで、1日も早くワクチンなどの予防や根本的な治療が出来るようになってほしいと切に思います。




ここからは、今まで書かなかった、うみの旅立ちのときのことを書きます。
辛くなってしまう方は、ここまででお戻りくださいね。

 



FIPであることの失望、でも必死で生きようとするうみへの希望、たったの1カ月の間、まるでジェットコースターのようでした。

さいごの10日程は、旅立ちのときを意識せざるを得ない状態。
まったく食べられない、お水も飲めない、失禁、歩行困難、そして低体温…
私たち家族はその時を見守るしかありませんでした。


さいごの40分間、うみはてんかん重積発作を起こしました。
断続的に襲ってくる激しいけいれん発作、呼吸をすることすらFIPはうみから奪います。
早く楽にしてあげたい、もう逝かせてあげたいと思うほどの激しい発作でした。
恐らくFIPVは呼吸中枢を障害したのでしょう。
うみは苦しみ抜いて、さいごに聞いたことのない大きな声で鳴き、私の腕の中で息絶えました。
あの瞬間のことは私は一生忘れられません。
あんなにもうみを苦しめたFIPが憎くて仕方ありません。


でも、私たち家族は、うみを誇りに思っています。
うみは最後までFIPと闘い、闘い抜いたんです!
本当に強くて優しい子でした。

おいら がんばったにゃよ


ご経験された方もたくさんいらっしゃいますが、FIPに限らず、我が子の闘病や旅立ちは本当に身を裂くような辛さですよね。

私が猫のための活動をしようと思ったこと、動物看護師の資格を目指そうと決めたことは、この経験がきっかけです。
うみが導いてくれました!

病気を治すことはできないけど、我が子の健康管理はもちろん、闘病中の子や我が子とともに闘う家族を支えたり、寄りそうことが出来るようになったらいいなと思っています。

かーちゃん しっかりやるにゃよ!
おいら にじのはしから みてるからにゃ~

はーい!
まずは勉強がんばりまーす♥akn♥



特にうみの旅立ちのときについては、なかなか書く気持ちになれなくて…
でもきちんとブログに残しておきたいと思っていました。

うみの辛い闘病生活が無駄にならないように…



朝から長い記事、重い内容の記事を最後までご覧いただきありがとうございました!





sei 

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