三菱の至宝展に伺いました。

完品としては世界に3点のみが
伝存する「曜変天目 」
 

 

なかでもこの稲葉天目は
一番美しい展示でした。

国宝《曜変天目(稲葉天目)》 建窯 南宋時代(12-13世紀) (公財)静嘉堂蔵


徳川将軍家から春日局を経て
稲葉家へ伝えられたため「稲葉天目」と
呼ばれるこの茶碗。

1934(昭和9)年に岩崎小彌太氏
所有となりましたが、

「天下の名器を私に用うべからず」として、
生涯一度も使わなかったそうです。

名門岩崎家当主の考え方を見たときに
能の宗家と同じように感じました。

姥捨 、卒塔婆小町、関寺小町とともに
三老女は能の「幽玄の極致とされています。 

しかし、宗家でさえ全てをやりきらない、
生涯に一つの演目をあえて残すと
種田先生 から伺いました。






岩崎家四代当主

岩崎小彌太氏と茶道の出会いは、

関東大震災にて京都へ疎開した事をきっかけに

表千家12代の惺斎宗匠や

表千家流久田家11代の久田宗也宗匠と知り合い

茶道を嗜み茶道具への関心を深めます。


1587年 豊臣秀吉 が北野天満宮で開催した

「北野大茶湯」を350年後の昭和に再現。

岩崎小彌太氏は所蔵の茶道具を茶道の師・

表千家久田流の久田宗也宗匠の担当する席に

提供し好評を博したそうです。


再現展示では、《青磁鯱耳花入》(龍泉窯)や

無準師範筆《禅院牌字断簡「湯」》などの

大茶会に用いられた茶道具の名品が

展示されています。

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(文中敬省略)

上記資料引用元







三菱グループを創業した名門岩崎家も
京都への疎開を、きっかけに茶道と出会い
さらに、自分の茶を深められました。

人との出会いを大切にされてきたからこそ
深める事ができたのではないでしょうか。

🇯🇵日本の伝統は
常に伝える事、つなぐ事の難しさに
たっているのかもしれません。

身近にある「日本モノ」を
大切にしていきたいと思います。





◆2021日本の夏・重要文化財茶室「光華」

東京都庭園美術館 



◆東京都庭園美術館重要文化財茶室「光華」

夏の特別茶会「ガラスの清寂」前日 



◆茶道「おじぎのしかたを學ぶ」