ドーピングの弊害、ネリの悲劇 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

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井上尚弥、ルイス・ネリにKO勝ち!

東京ドームという舞台も相まって大谷翔平並みに朝のワイドショーでも取り上げられてました。武居もユーリも素晴らしかったし、拓真も渋さを見せたと思います。

さて、井上がネリに1Rにダウンを奪われたシーンは衝撃でした。ネリって想像以上に良い選手じゃね?と今さら思ったのですよ。仮にも二階級制覇王者に対して(笑)

これは自業自得の面もあるのですが、ドーピングでやらかした過去がある選手に対しては観る目にフィルターがかかることがあります。

どんなにいい動きを見せても、どんなに強烈な攻撃を見せても、どんなに強いプレスを見せても、結局はクスリの力じゃね?というフィルターがかかります。ある意味、そうではあるでしょう。

 

ただ、ドーピングしてた選手がその試合でクスリの力で頼らなかったとして弱い選手であったとは限らない。むしろ万全を期すうえで化学の力を借りるのだろう。そしてサスペンドを受けた選手が今回「は」クリーンだったとしても残存した化合物は体内に残るし、陽性中に練習時間を伸ばして得た技術は身体にしっかりと残ってる。

その残存濃度も使用した薬物によって差が出てくるだろう。

何らかのサスペンドを受けて、後年、身体におこる副作用や後遺症などのリスクに関しては自己責任だろう。

ただ、ファンにとって不幸なのは例えばネリであれば、ルイス・ネリというボクサーが本来持ってるであろうポテンシャルが正確に把握出来ないことに尽きる。

これはカネロにも当てはまる。あれだけの相手とキャリアを積んでるにも関わらず、同業に尊敬されてる様には思えない。特に村田のカネロに対する見解は辛辣だ。

尾川に対しては同門であったがために無言を貫くしかないだろうが。

過去の所業によってビッグマッチになったのであろうが、純粋に組み合わせと競技の魅力で次のドームは埋めて欲しい。