無観客試合雑感。 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

コロナ・ウィルスの蔓延により、各イベントが自粛を余儀なくされてる中、年間スケジュールの消化の関係からか、やむなく無観客試合を開催してるケースも散見されます。

ボクシング業界でいえば年間スケジュールで動いてる新人王を無観客で行うという話ですね。ただ、テレビ中継もなく、入場料収入の原資も無い状況では選手のファイトマネーや審判・役員の人件費はどこから捻出するかの問題もありますが・・・

 

実はこの手の形式に関してはプロレスが先駆者だったりします。

興行としての側面が強いプロレス界では無観客自体が客目を引くギミックとして使われました。つまり、観れなければ観たくなる。

海外では80年代にテリー・ファンクとジェリー・ローラーの抗争の決着戦で組まれたのが最初だったかな。あまりにも残酷なことになりそうだから観客を入れないという展開だったような。

日本では87年に猪木とマサ斉藤が巌流島で対戦したのが走りです。

ただ、これはテレビ朝日との企画だったので無観客試合といってもテレビ等を通じて、カメラの向こうの視聴者に訴えていたという点では2試合とも無観客試合ではあったけど、無視聴試合ではなかったと。

90年代でも夢の島で大仁田とターザン後藤が無観客試合をしてますが、これは当時のストーリー・テラーだったマスコミ媒体(週プロ)がカメラの代わりを担った例ですね。

 

有料動画サイトでの視聴は出来るかも知れないけど、観客のダイレクトな反応はわからない。セコンドの声が響くという点だけするとジムのスパーリングの延長みたいな雰囲気になるだろうし、何ともやりづらいだろうなとは思います。

やはりプロは人前で試合を観てもらってナンボの世界です。

早く日常生活が戻って、プロスポーツやエンターティメント業界も通常営業が出来ますよう、願ってやみません。