ジム制度とFA宣言 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

内山高志の次戦の相手選びが難航しています。当初予定してたウォータースはロマチェンコに取られて、フォルトゥナとも決裂寸前とのこと。交渉してる陣営は何やってるんだか。
暫定王者のコラレスとの対戦がクローズアップされてますが、本来、暫定を作る必要の無い階級で承認料稼ぎのために無理矢理仕立てられた暫定王者との統一戦が何故、今さら必要なのか。そんな試合は誰も望んでませんよ、渡辺会長。
もう内山は個人事務所でも作って単発契約みたいな形でもいいのではないか。マネージメントは専門の人に付いてもらって練習場所とトレーナーを自分で雇う海外方式。勿論、ジム制が悪いというわけでなく、一定のレベルまで行って、自分の望む方向が今までのしがらみで進めない場合の特例という意味ではありますが。

ジム制度のいいところは
①選手を一定レベルまで底上げ出来る。
②選手が自分で見えない部分をまかなうキャリアを構築させられる。(ジムがマッチメイク方針を決める)
③師弟関係が良好に機能することで業界に秩序が保たれる。
※日本のMMAの一部チームみたいに出入りが激しく、統率が取れなくなることが無い。

それに選手を育てるうえでの人的・経済的な投資を回収する目的もあるだけに、地域王者や世界王座を奪取してまだ前王者のオプションに縛られてる状況の選手にまでFAを認めたら、大赤字だろう。


逆に難点としては
①マッチメイク等が制限されてしまう。常に戦いたい相手と試合出来るとは限らない。
②出稽古や合同練習会の参加に制限が出てくることもある。
③ファイトマネーが大半チケット支給の場合がある。
33%がマネージメント料として徴収されるわけですが、ご祝儀まで取られるのは違うとも思いますが。

この制度は一長一短があり、今までの歴史で日本のボクシング界が他の新興格闘技と一線を画して生き残ってきた遠因になってます。キック等もジム制度を取り入れてますが、向いてる方向が一か所で無かったので離合集散が当たり前になってしまいました。
しかし、内山に関しては渡辺会長、ひいてはワタナベ・ジムに相当な恩恵を与えてきたから、特例を発動してもいいのではないか。それが駄目なら帝拳にトレードで出してくれ。
まだ、リナレスみたいに奔放に世界で試合出来たらいいだろうにな。