先日フランクフルト歌劇場にて
ウ゛ェルディのオペラ『エルナーニ』を鑑賞してきました。
日本ではなかなか上演されない演目です。
(アリア集の楽譜は持ってるんですけど、全幕通して見たのは初めて。)
結論から言うともう最高!!
終始しびれまくりでした。
まずなんとたった11ユーロで前から三列目。
びっくりした!!
ほんの1500円前後でこんなに超★目の前でウ"ェルディの壮大なオペラが見られるなんて!!!
大・興・奮!!!
しかし。
オケピ(※オーケストラピット)がなく、
ステージにオケが乗っている…
合唱が座るであろうイスもズラリと並んでいる。
なんと。まさかの全幕(4幕)通してコンサート形式でした。
演出なし演劇なし。
すべてソリストは舞台に立ち尽くして歌っているだけ。
まるでオケ合わせ音楽稽古をそのまま見学しているようなかんじ。
びっくりしました。
寝てしまわないかと不安に襲われたりもしましたが。
しかしオペラは本来音楽が素晴らしいので、
音楽だけで充分。
ミュージカルと違って演技も動きも本来要らないもの、
と、昔からよく言われていますが。
ああー、本当にまったくその通りだなぁー
と、うならずにはいられないほど、
素晴らしいものでした。
ウ゛ェルディの生み出した最高芸術の海が、
フルオーケストラの奏に乗って
波のように押し寄せてくる。
そして。しつこいけれど、ここは三列目。
なんて贅沢なのだー!!!
音楽が感動的すぎて、演奏が素晴らしすぎて、
余計なものもう何もいらないわ!!!
一度も飽きることなく、
途中から字幕などまったく見ずに、
ただただ音楽の素晴らしさに圧倒されて
気分も高揚!!
(例えるならば目の前の大画面でスターウォーズ観てるようなものか。)
そのテンションのまま、最後のフィナーレまで持っていかれました。
はぁぁぁぁ!!すごすぎた!!!
さらにすごいのは、
こんなに壮大で勇ましい大掛かりなウ゛ェルディの作品を女性が指揮していたこと。
ほえー。かっこええなぁーーーーー!!!
と、
しびれました!!(一見厳しそうなおばさまだけど。)
凛としていて、勇ましくて、
作品に賭けるエネルギーが
全身から満ち溢れていてまさに圧巻でした!!
更に目の前で最高峰のソリストたちの歌が聴けたことも大感激!!!
素晴らしかったなぁー。
皆さん本当に良かった!!!!
こんなに目の前で見られるなんて…
3列目での鑑賞にハマりそう(笑)
8列目ぐらいでも充分素晴らしいのに、
この3列目を味わったら、物足りなくなってしまうじゃないか!!!!
ソリストは7人中3人がアジア人でした。
(みんな韓国人かしら。日本人ではなかった。)
これにもまたびっくり…しかし素晴らしい声だった。
どしんと肝のすわった立ち姿もまた凄みがある。
チラチラ周りを見ながら必死に歌っていた身体の大きな白人の歌手より威厳がありました。
あの凄みはなんなんだろう…
だんだん全員かっこよく見えてきましたし。
エルナーニ役のテノールは、かつての市原太朗さんによく似てらっしゃいました。
アジア人、すごいな。
世界を相手に、白人文化の中で、
こんなにもよく奮闘している。
そして認められている。
そんなところにもまた心動かされるコンサートでした。
そしてここに出てらしたごっついソプラノ歌手。
なんと先日、図書館で借りたDVD『マリア・ストュアルダ』(ドニゼッティ作曲)で観たひとでした。これにも本当にびっくり。
数日前に、このソプラノ歌手いいわぁーと話していたばかりだったのに。
(エリザベッタ役。)
まさかうちのテレビ画面でみていた
そのご本人が目の前に予期もせずに現れるとは。
そして3列目で聴けるとは…
まぁとにかく贅沢なひとときでした。
ウ゛ェルディは図書館でたくさんDVD借りてきたけど、生演奏は格別ですね。
最高級に贅沢な高級料理を食べているような気分。
序曲の美しさから最後のフィナーレまで、
お口の中でとろける上質和牛のステーキを口にしたときのようなメロメロ感でした。
観に行って本当に本当に良かった。
もう一度観に行きたいぐらいでした。
(最終日だったけれど。)
やっぱり生演奏は最高ですね。
今年はうまく時間を作っていいオペラをたくさん観に行きます♫
あー。また長文になってしまいましたー。すみません!!