夏休みに入ってから、息子のチックが少しひどくなった。
前からたまに出ることはあったので、初めてではないんだけど。
でも最近ちょっと目立つ。
本人もわかっているみたい。気にしてる。
無意識に出るものを「やめなさい」と言っても仕方ないので、
「今はいろんなことがあるから仕方ないよ。
無理に止められるものでもないしね。落ち着いたら治ると思うよ。」
くらいに言っている。
ただ、やっぱり親としても気になる。
やっぱり無理しすぎなんじゃないかと。
受験勉強もあるし、学校もあるし、バスケもある。
それ以外にも学校行事で本人がやりたいことが諸々ある。
どれも私が無理やりやらせているわけではない。
本人がやってみると言うからやっている。
だから私も、挑戦したいという気持ちは尊重したいと思う。
でも最近、ふと思う。
親として、どこまでやらせていいんだろう。
別にこんなに色んな事頑張らなくてもいいんだよね。
もっと楽にやろうと思えば、いくらでもできる。
親の私ですら、予定を考えたり勉強を見たりしているだけで
普通にしんどい。
じゃあ実際に全部やってる本人はどうなんだろう。
本人が「やりたい」と言っているうちは、そのままやらせていいのか。
それともまだ小学生なんだから、本人がやると言っていても、
キャパシティーを考えて
親がどこかで止めた方がいいのか。
これが結構悩みどころで難しい。
まぁ、ハードスケジュールなので、
「疲れてない?」
「大丈夫?」
と聞けば、
「疲れた〜。もうしんどい」
とは言う。
じゃあ休む?と聞くと、
「休まないよ」
と言う。
ちなみに「学校休む?」とは聞かない。
多分「うん」って言うからね。
休むならバスケなんだけど、本人は休まないと言う。
私から見たら、本当によく頑張ってると思う。
だから応援したいし、
本人がやりたいことを私の心配だけでやめさせたくもない。
でも、あまり自分のことを細かく話すタイプでもないから、
無理してないかは見ておかないとなとも思う。

今まで受験については、何をやらせるか、どうやったらできるようになるか、
そんなことばっかり考えてきたけど
でも最近は、
「今日は何をやらせる?」
だけじゃなく、
「今日はこれだけやらせても大丈夫?」
も考えるようになった。
もうやだ!といきなり爆発されても困るから
限界までやらせるんじゃなくて、少し余裕が残るくらいにしておく。
勉強もバスケも、本人がやりたいことを続けるために、
その配分を考えるのも親の役目なのかなと思ったりする。
親としてどこまでやらせるのが正解なのか。
正直、今は私にもよくわからない。
やらせすぎて本人がもうやめたとなるのが一番避けたい。
でも受験はもう迫ってきてる……。
難しいのう。
前回の恐怖の「1日10時間問題」。
で、夏休み。まず夏期講習を入れた。
1日5時間。
長男の高校受験の時も夏期講習はあって、
その時はお弁当持参で5時間ぶっ続けだった。
でも今回の受験生次男は
まだ小学生なので、午前中は9時から12時まで。
一度家に帰ってお昼を食べて休憩して、また14時から16時まで塾に行くの
プランにした。
午前中の3時間は基本的にタブレット学習で、自分でどんどん進めて、
わからないところがあったら先生に聞くらしい。
午後の2時間は先生がびっちりついて特殊算。
和差算とか、つるかめ算とか、受験算数で出てくるやつを教えてもらうみたい。
とりあえずこれで5時間は確保できた。
ところが、夏期講習が始まって早々、別の問題が出てきた。
帰ってきて、その日教えてもらった特殊算を復習してみると、
あれ?
理解してない?
「今日これ習ったんだよね?」
「うん」
「じゃあ、これどうやってやるの?」
「…………うーーーーん」
おい。
2時間何してきた。
となる。
でも話を聞いてみると、先生の話を聞いてないわけでもない。
教えてもらったこともなんとなく覚えてる。
ただ、自分でやろうとするとわからない。
なんでだ?
そこで私も、その日息子が教わってきた特殊算をまず
私が理解するところから始めた。
私だって特殊算なんて遠い昔のことで覚えていない。
問題を見ながら、あー、これは結局これを出したいのね。
だからここでこうするのね、とまず私が理解する。
それから息子に、
「これさ、結局こういうことを知りたい問題なんだよ。
だから今これをやってるんだよ」
と、最初にゴールを教えてから途中のやり方を説明してみた。
別に何か考え抜いてこの教え方にしたわけじゃないんだけど
なんとなくそう説明しただけ。
そしたら、
「え?なるほどね、わかった!」
となった。
え。
そこ?
さっきまで全然わかってなかったじゃん。
最初はたまたまかと思ったんだけど、他の問題でも同じだった。
最初から順番に「まずこれをして、次にこれをして、それからこうして」と説明されると、息子の場合途中で何をしているのかわからなくなるっぽい。
でも最初に「この問題ではこれを出したい」とゴールを教えて、
そのために今これをやってるんだよ、と説明するとわかる。
ここで気づいた。
何のために今この計算をしているのかわからないまま、
①から順番にやり方を教えられると途中で迷子になる。
でも最初に、
「この問題は結局これを出したいんだよ」
とゴールを教えて、そのために今これをやってるんだよ、
と説明するとわかる。
これ、なんか知ってるなと思った。
バスケだった。
バスケで新しい技を教える時、コーチはまず、
「こういう時に相手がこう来たらどうする?」
みたいに、その場面を想像させる。
それから、
「そういう時に使うのがこの技」
と教えて、そこから足の動きとか、ボールをどう動かすとか、
細かいところを教えていく。
そういえばバスケでは普通にこの順番で教えてくれてる。
でも算数のテキストって、大体①から順番に説明していく。
①まずこれをします。
②次にこれをします。
③こうします。
もちろん普通はそれでわかるんだと思う。
でも息子は、最初に「何をするためのものなのか」
がわからないまま①から説明されると、
途中で何やってるのかわからなくなるっぽい。
だから算数でも、まずゴールを見せる。
「この問題ではこれを出したい」
「そのためにこれをする」
そこがわかってから、細かいやり方を教える。
バスケでは何気なくやっていた教え方を、たまたま算数でもやってみたら、
「え?そんなの?わかった!」
になった。
なるほど。
この子、最初に全体が見えないとダメなのか。
夏期講習が始まって、特殊算を教えてもらうはずだったんだけど、
最初にわかったのは、息子への教え方だった。
4月から始めた受験勉強。
なんだかんだで7月になった。
朝と夜に問題をやって、間違えたところをまたやって、
できるようになったら次に進んで。
前回書いたように、最初の頃の問題と比べれば、
やっている内容もだいぶ変わってきた。
で、もうすぐ夏休み。
受験生にとって夏休みが大事なのは、私も息子もわかってる。
ここでどれだけやれるかが大事なんだろうな。
今までより勉強時間も増やさないとな。
そんなことは普通に考えていた。
そんな中、塾との面談で夏休みの勉強について話があった。
塾長「1日10時間を目標にしてください」
茶トラ「はい!……え?10時間?」
塾長「はい、10時間目安です」
茶トラ「はい…」
まじかーーーー
小学生の男子にできるのか!?
今まで平日家でやっていたのは平日朝30分、夜60分くらい。
そこから、
夏休みです!
はい、今日から10時間やるよ!
って。
できるきがしないーーー
もちろん塾の先生が適当に言っているわけじゃない。
受験生の夏休みが大事なのもわかる。
ここで一気に勉強量を増やす子がいるのもわかる。
だからこそ余計に焦る。
小学生でもそんなレベルなの?!
みんな本当に10時間やるの?
そもそもうち、全然足りなくない?
今まで量より質とか言ってたけど、
そんなこと言ってる場合じゃなかったかも。
急に不安になった。
しかも、息子はバスケを続けている。
夏休みも普通にバスケがある。
学校の宿題もある。
そして夏休みといえば、もちろんあいつもいる。
自由研究。
毎年こいつが地味に重い。
そんな状態で10時間
一応、息子にも言ってみた。
「夏休み、1日10時間勉強だって」
まあ当然
「えっ」
となる。
そりゃそうだよね
まぁでも、受験までの時間を考えたら、
夏休みに今までと同じペースでいいわけでもない。
4月から始めて、少しずつできることは増えてきた。
とはいえ、スタートが遅かった分、まだやることはたくさんある。
ここでやらなきゃいけないのもわかる。
はぁ~10時間か。
とりあえず私は、夏休みが始まる前から夏休みの勉強の仕方をどうするかで
あたまがいっぱいになった。
我が家の恐怖の夏休み問題。
まずは、
「10時間をどうする?」
ここから始まった。
毎朝と夜にやっている問題は、
終わったら全部ファイルに入れていた。
朝30分。
夜60分。
毎日やっているので、当然プリントはどんどん溜まっていく。
ある日、息子が、
「もうファイル入らない」
と言ってきた。
見たら確かにパンパン。
なので、
「じゃあ最初の方、ごそっと抜いといて」
と言った。
別に昔の問題を見返そうとか、成長を確認しようとか、
そういうつもりは全くなかった。
単純にファイルに入らないから、古いやつ抜いといて。
それだけ。
息子が自分でファイルからプリントを抜いていたら、
最初の頃にやっていた問題が出てきた。
4月の頭くらいの問題。
それを見て息子が、
「え、俺、最初こんなのやってたの?」
【4月初めの問題の写真】
私も見てみた。
あー、こんなのやってたね。
計算、分数、割合、平均。
文章題もまだかなりシンプル。
問題数も今より少ない。
でも毎日見ていると、
こんなところから始めたことを私もすっかり忘れていた。
そこから約3か月。
全然違う。
計算や分数、割合だけじゃなくて、
最大公約数、最小公倍数、規則性、平均、文章題。
もちろん、ある日突然この問題ができるようになったわけではない。
昨日間違えたものをまた出したり、
できるようになったら少し変えたり、新しい単元を入れたり。
それを毎日やっていたら、いつの間にかこうなっていた。
でも毎日見ている私も、やっている本人も、
その変化にはあまり気づいてなかった。
昨日と今日の問題なんて、そんなに変わらないから
だから息子が昔の問題を見て、
「こんなのやってたの?」
って驚いたのを見て、
確かに!!
と思った。
第11話で書いたように、うちはとにかく時間がない。
朝30分、夜60分。
その中で何をやるかを考えて、量より質でやってきた。
でも本当にこれでいいのかなという不安はずっとあった。
もっと問題数を増やした方がいいのか。
もっと勉強時間を増やした方がいいのか。
その辺は今でも考えし不安な部分。
ただ、4月と7月の問題を並べて見たら、
少なくとも3か月前と同じところにはいない。
それはわかった。
すこし自信と安心につながった気がした。
ファイルがパンパンにならなかったら、たぶん気づいてなかったと思う。
息子は学校もあるし、バスケも続けている。






