第2話で書いた通り、
この頃の私は「まずは受験に必要な範囲をとりあえず一周終わらせる」
ことを優先していた。
わからない問題は教えて、理解できたら次へ。
そんなやり方で5項目くらい進んだ頃、
ふと最初にやったところに戻ってみることにした。
「忘れてないか確認しとこうか。今日ここやってみて」
一度やってるし、全部できなくてもそこそこできるようになってるだろう
思っていたら、
あれ? 忘れてる。
本人も見覚えはある。 でも解き方が出てこない。
もしくは、前とまったく同じところで、まったく同じミス。
あーーーー。
また、すっかり忘れてるじゃん。
いや、当たり前なんだけどね。
人間なんだから、一回やったことを全部覚えていられるわけがない。
そんなことはもちろん知ってる。
でも当時の私は、「受験範囲をとりあえず早く終わらせなきゃ」
という気持ちが強すぎて、テキストを進めることばかり考えていた。
5項目進めば、
5項目分できることが増えているような気になっていた。
でも実際には、新しいことをどんどん入れている間にも、
最初にやったことは普通に抜けていく。
じゃあ、ひとつの単元を完璧にしてから次へ進めばいいのかというと、
それも現実的じゃない。
とにかく時間が足りない。
ただでさえスタートが遅いのに、
ひとつずつ完璧になるまで待っていたら、いつまでたっても先に進めない。
進まなきゃいけない。 でも、戻らなきゃいけない。
ここでようやく、
私が思っていた「まず一周終わらせる」というやり方ではダメなんだと気づいた。
一周目を全部終えてから二周目に戻るんじゃ遅い。
先へ進みながら、前にやったところにも戻る必要がある。
まぁね、考えてみればものすごく当たり前のことなんだけど、
実際に息子が忘れているのを目の前にして、ようやくその意味がわかった。
さて次の問題は、
どうやって「進む」と「戻る」を両方やるか。


