ナメクジだったら、
塩さえあれば、
消えてなくなれる。
居たことすら、
なかったことのように。
ナメクジだったら。
+あの人のいない日曜の午後
 
 薬を飲んで3時間だったか4時間だったか眠った。
 とても浅い眠りだった。
 やわらかなシーツに潜り込むと
 かすかにあの人の匂いがする
 消えかかっている
 消えないで
 私をとりまく全ての香りがなくなっても
 あの人のだけは消えないで  闇が静かにおとずれる
 街はほんのりと明るくなる
 私はその中で煙草に火をつけ
 グラスをカタカタと鳴らした
 はやく明日になればいい

 あの人に会えない夜ならば
 時間なんていらないから
+コンロ周りの汚れがずっとずっと気になっていた。
 何度こすっても、何種類かの汚れ落としを使っても、ずっと取れなかった。
 けれど、私は今更ながら、キッチンペーパーを貼って、
 シュッシュってスプレーすればどうかと、気が付いた。
 放置すること、1時間くらい。(その間、読書)
 本にしおり代わりにwebのスケジュールをはさみ、
 キッチンペーパーをはがし、スポンジでこすってみる。
 あ!取れた!!
 ずっと苦戦していた私は何だったのだろう。
 意外と簡単に取れてしまった。(もちろん、うれしいことだけれどね)
 その汚れを取りながら、私はふと、ここで何をしたかを思い出す。
 (正確には、頭にふとよぎったのだけれど)
 友達数人のために、じっくりとカレーを作ったこと。
 たまたま来ていた友達との夕食にと、カレーを作ったこと。
 (たまたまカレーが続いただけだよ)
 恋人が、「コーヒーが飲みたい」と言って、お湯を沸かしたこと。
 深夜に酔っぱらった友人が、「お腹がすいた」と言って、
 インスタント麺を作るため、お湯を沸かしたこと。 
 恋人が「おいしい」と言って食べてくれたらいいなと思って、
 煮込みハンバーグを挽肉から作ったこと。
 恋人のために料理をしたいけれど、でもちょっと手を抜きたいなと思って、
 生姜焼きを作ったこと。
 それからそれから、(意外とあるものだ)自分のために、サラダやスープを作ったこと。
 そうだ、ママに教えて貰って、チーズケーキを作ったこともあった。

 何度か失敗もしたけれど、でも、それでも、
 いつも誰かは「おいしい」と言って食べてくれていた。(もちろん自分も)
 普段の何気ない掃除のつもりが、たくさんのことを思い出す結果となった。
 食べ物と大切な人達の顔を思い出していただけで、
 なんだかお腹がいっぱいになった気がした。
 (こういう時は、胸がいっぱいって言うのかな?)
 
 きっとまた私は、誰かのために(自分のためにも)料理をして、キッチンを汚して、
 そして掃除をするたびに、こうやって思い出していくのかも知れない。

 それも悪くないな、と心から思う。
今日は私の誕生日
ステキな朝を迎えて
きれいな空を見あげた
今日が誕生日で
わたし うれしい
泣きたくなるような気分の夜
泣けないのを知っているのに
涙が出れば
赤い目のままでも
明日は来るのに
午後11時
『早くあなたに会いたい』
私のお願い
聞いてくれる?
「ありがとう」
郵便屋さんに
そして
恋人に
離して・・・
もういいの。
あなたはもういないのに
空気だけが漂う
朝の光でふと気付く
あなたはもういないんだと
なくしてしまった。
大切にしていたのに。
本当は泣いてしまいたい。
本当は。
泣いたら見つかるかしら?
わかってくれるかしら?