大地震だった。
ひどい揺れ方だった。
信号機がとまっていた。
恐ろしい光景だった。
手が震えてとまらなかった。
電気もガスも水道もとまっていたらしい。
慌てて外に避難して自宅に戻るまで知らなかった。
初めて避難所で過ごした。
さっきまで普通に過ごしていた人達が
「普通」に過ごせなくなっていた。
地震後、もう3週間…
街中は少しずつ復旧し始め、
何となく日常に戻りつつある。
いろんな人達の努力の甲斐あって、
きっと、強靭な精神力の賜物で、
少しずつ戻りつつある「日常」の光景が
心を安堵させる。
それに安堵した人達が、一気に
自分達の生活を「普通」に戻そうと必死になる。
気持ちはわかる。
ただ…。
一度に、一瞬にして「普通」が目の前から消えた瞬間、
みんなは何を考えただろう。
そんなに急に「普通」に戻すことが
今そんなに急に必要なのか。
私は3週間いろいろなことを考えた。
私は地震を経験するまで
「異常」な生活をこっそりしていたような気がする。
本当に大切なものは、きっと一つか二つなのに…。
それがわかった今、「普通」に戻すつもりなどなくなった。
原点に立ち返って、本当の豊かさを考えてみようと
本当に本当に心に誓った。