【53飼猫】2013コンフェデレーションズカップ~グループA第1戦ブラジル対日本編 | 【サッカー】ビアンコ猫のダメ人間妖精所【ユベントス】

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ユベントスとフットボール・サッカーについて、理屈バカがつらつらと書き綴るブログ。
毒がもれる舌はご愛嬌(笑)

思ったより長くなっちゃって昨日の内に更新できませんでした。
あと数時間でイタリア戦ですが、今回指摘したことが少しでも改善されてるといいな。



FIFAコンフェデレーションズカップ ブラジル2013:ブラジル vs 日本
日本、0?3でブラジルに完敗
キックオフ:2013年6月16日(日)4:00
試合会場:ブラジリア(ブラジル)
ブラジル 3(1-0/2ー0)0 日本
【得点】
前半3mネイマール
後半3mパウリーニョ
後半48mジョー


中々にショッキングな内容。
なわけもなく、予想以上に予想通りというのが普段サッカーを見てる人の感想ではないかな。
今回、どんな切り口で書こうかと考えましたが、この試合は戦術や個人の能力以前の話しだったと思っています。
もちろんそれらで劣っているのも事実ですが、どーも日本代表はアウェイ、というか「格」に弱い。


【アウェイ】
遠征、気候、スタジアムの雰囲気とピッチ状態。
環境が変わればプレーに影響が出るのは仕方ない。
これはヨーロッパの列強国でもある程度は見られる現象。
でもこればっかりは慣れるしかないので、2011年にコパアメリカの招待を断った時はホントにガッカリしました。
アジアやヨーロッパでの試合はもう少しマシなので単純に経験値の問題でしょう。
それをいかに早く消化できるかは適応能力によりますが、普段がホームでしか試合をしないので今大会はその辺だけでいいので少しでも改善してくれるといいな、と。


【格】
いわゆる格上にめっぽう弱い。
相手がいわゆるサッカー大国だと必要以上に相手を大きく見ているよーに感じます。
気負い過ぎというか、頑張りすぎ。ネームバリューコンプレックスみたいなもの。
「ベストのパフォーマンスをしなくちゃ」とか完璧を求めすぎればより大きな穴が空くし、常にマックスだと勝負どころの嗅覚も鈍るし体力も精神力も余計に消費する。
慎重になりすぎればばビッグプレイも出にくくなる。
これらは1999年にコパアメリカに招待されたときの確信から根源的には変わっていない。
ある意味では整備された環境(ホーム)以外では普通にプレーできないんじゃないかという印象すら受けます。


 コンフェデレーションズカップ~ブラジル対日本編


それだけじゃなんなのでもう少し振り返ってみましょ。
最初に言ったことが随所に見受けられるのでもう一度試合を見られる人は見てみても面白いんじゃないかな。


【日本の守備】
日本は4-4-2で守備をセットしてましたが、スペースを空けることを警戒してか前からは取りに行かない。
本田は相変わらず動けないし、岡崎の1トップもリトリート。
そして裏を取られることを警戒した意識が後ろまで伝わってしまったのがまた痛い。必要以上に距離・間合いを空けてしまいました。
これが受身に回ってしまった一因でしょう。

コンフェデレーションズカップ~ブラジル対日本編


【例としての先制点】
清武が詰めずにフリーにしたマルセロからライナーのクロス。
それをフッキが胸で落として吉田のマークを簡単に外したネイマールがボレー。
一見スーパープレーに見えるけど、実はそーでもない。


まずマルセロの位置は本来ならそれほど警戒する位置じゃない。
距離を空け過ぎずにニュートラルに守っていればあそこまでフリーにはしなかったでしょう。
少なくとも蹴る時にチェックには行っていたはず。


そして胸で落としたフッキのパスも実はトラップミス。(多分ねww)
だって自分で拾いに行ってるもん。


最後のネイマールもその前のプレーで前に出たら吉田が完全に前を塞いだので下がったに過ぎない。もしくは普通のフェイクです。
そして吉田はそのまま警戒して距離を取ってしまった。
全体的にリトリートしすぎる意識がよく見られた失点でした。


この失点シーンを見て「こんだけ空けちゃうとライナークロスは今後も有効だな」と思いました。
結果、二点目は右から同じよーなクロス。
もちろん、ブラジル代表だって毎回スーパーなプレーを見せれるわけじゃないし、実際この先制点もスーパーって程じゃない。
(そんなことができれば10-0でも足りないww)
つまり普通にやってれば空かなかったかもしれない穴も、相手を警戒しすぎて全部を塞ごうとすれば最初に述べたよーにもっと大きな穴が開くってことです。
この辺の感覚が最後まで対応できなかった。


またホームで完全なる勝利を義務付けられたブラジルにとってはとてつもなく大きな先制点。
しかもエースであるネイマールが取ったというのも大きい。
これでプレッシャーからは一気に開放され、大声援がプラスにしかならない状況。
実質これで試合展開が決まったといっても過言ではないでしょう。


【ブラジル】
対するブラジルが前から来なかったのは意外でした。
序盤でペースを握りに来るのは常套手段ですが、ブラジルといえばその本家みたいな国だと思っていたので。
今回は有無を言わさず根こそぎ刈り取るのではなく、様子を見て位置を考えて。
この辺の意思統一も日本との違いです。


これはフェリポンの影響かな。
フェリポンはできるだけタレントをピッチに送り込んで自由を与え、気持ちよくプレーさせるモチベ型の監督だと分類しています。
結果、前線からの守備は期待できないので重心が下がるのが常。
今回は後ろ6人とオスカール、フッキまではそこそこ頑張ってた。
フッキはブロックを作って飛び出すまでで、その後はあんま戻ってこない(笑)
ネイマールはネイマールだから8人ブロックのために空いたとこにオスカール(笑笑)


それと思ったより繋いで来なかったのも意外。
日本の重心が低く重かったのでカットこそされませんでしたが、ディフェンスラインでのパスミスも目立つし最後尾から直接トップに当てるのも珍しくない。
(パスミスはセンターバックが後ろに下げたくてパス出してるのに、サイドバックが攻撃好きってのもあるかも)
特にフッキのところに当てて長友と空中戦ってのがね。
このマッチアップは拙者が初めて長友を見たときの組み合わせなんだけど、当時とは逆の構図が描かれちゃってました。残念。


平面のつなぎは中央を絡めたパスワークではなく、外を回ってネイマールのゴリ押し(笑)
正直、さすがにちょっと強引じゃないかと思うくらいボールを入れてくるんですよね。
中央(両ボランチ)がパスの起点にならないとはいえ、このままでいいかは微妙なところです。


 


展開的には終始こんな感じで、後半開始3分にも右からのライナークロスから失点。
終了間際にカウンターを食らって3点目。
ここからは気になったことを箇条書き。


【日本の守備2】
後半開始直後にも失点してさすがにボールを取りに行かなきゃ行けないんだけど、これがまた実に中途半端。
前プレの2人の足も不十分でチグハグなら後ろも連動しないから中盤のスペースがポッカリ。
時間が進むと更に前から行かなきゃ行けなくなるけど、今度はブラジルの両ボランチも上がっちゃう。
相手ばかり気にしすぎると位置は上がっても重心が上げられないから連動できない。
結果、回される位置こそ変われどスペースと人数のバランスで言うとむしろ分が悪くなる。


【岡崎の1トップ】
これ自体も疑問符なら「ブラジルの裏を狙う」とか、「裏狙いでラインを下げさせて2列目のスペースを・・・」というのもあまり良い策とは思えなかった。
なぜならブラジルは前から来ないんだから。←この辺のスカウティングはどーだったん?
岡崎の1トップがNGな理由はいくつかあるけど、今回気になったのは裏の取り方。
普段はサイドバックとセンターバックのギャップと繋ぎ目を渡ってマークを切ってるけど、90分センターバックとやりあうには不十分。
マークがほぼ決まった状態から外したり、ちょっとズラせてもそれだけで仕事ができるレベルではない。
アジアではそれでも何とか通用してたけど、相手がチアゴシウバ大先生では完全にコントロールされてました。
基準点としては言わずもがな。


【パスの間合い】
先制点のところで守備の間合いの話をしましたが、今度はボールを持っているときの話。
相手がどこまで来たら危険か、どこまでなら持てるのか、この見極めができない。
余裕を持って手放しちゃうからどんどん苦しくなる。


パスを繋ぐ上で、相手をどれだけ寄せられるかは死活問題。
よく「早くパスを出せ」とか「1タッチで回せ」とか言いますが、相手を食いつかせられないパス回しなんてナンセンス。
相手が来なければ持ってればいいし、持つならできるだけ引きつけた方がいい。
動かない相手の前でボールを回すだけなんて、こっちにはミスする要素があって相手にはないんだから無意味どころかマイナスでしかない。


例えばイニエスタなんて、日本基準で言えばぶっちゃけかなり持ちすぎです(笑)
でもそれで取られなければ食いついたディフェンスはオール無効化。パスの先はフリーで受けて穴の空いた守備ブロックとご対面♪
それとこのレベルだとパススピードの差も結構気になってきますね。
緩いパスを出した先でマークも一緒についてきたとか笑えない。


【絶望した!】
個人レベルで絶望的なのがこれ。能力というよりは経験とか適応の問題かな。
(コンディションってのもあるだろーけど今回は無視)
手の使い方や体の当て方なんかの接触プレイ。
この試合ではブラジルなんかはセンターバックがチェックを受けながらキープしてるシーンまであって絶望的になりましたよ。


それと反射速度や視野によるプレーのリーチ。
マイボールに出来るゾーンと言い換えても良い。
特に終盤はこれが圧倒的で後ろから追い抜かれてマイボールにされるとかも頻繁に見られた。
これではちょっとやそっとの策ではいかんともしがたい。


【ポジトラの統一】
パスミスを連発してたブラジルですが、攻め上がる時の統一感はさすがの一言。
勝負どころというか、急所というか、ツボを押さえてるといった感じ。
ちょっとプレスが捕まえたよーに見えても、それ以上のフォローでキレイにボールを逃がしながら攻め上がってくる。
日本もキレイに繋いで上がることはありますが、個人のクウォリティ以前にそこに賭ける本気度や切れ味が違うと感じます。
この辺は緩急ですね。
でもスペインなんかは日本的なパスワークに近いと感じるのでこれ自体が良い悪いではない。これはウェイトの置き方の違いかな。


コンフェデレーションズカップ~ブラジル対日本編

【清武と岡崎】
正直に言うと清武のパフォーマンスは残念でした。
もう少しできると思ってたし、今回一番浮いてたのも清武だったかもしれません。
前に出る動きはもちろん、守備でも岡崎に分があるのでこのままだとポジションを取るのは厳しい。
岡崎も他のポジションじゃ厳しいし。


【まとめ】
個人レベルで見ればここまで勝負にならないわけではないと思います。
これがコンディションが悪かっただけかと言えば多分NO。
だって程度の差こそあれ、ずーっとこんな感じだから。
普段からこれに近い相手と対戦してる選手も複数いるわけで、気にしない選手は問題なくパフォーマンスを発揮できたりもしてる。
どなると日本代表のチームとしての雰囲気というかメンタリティに原因があるとしか思えない。
実際にどーかは分かりませんが。


【その他】
あ、采配とブラジルの守備と日本の攻撃について触れなかったけどいいよね。
もう少しだから最後まで書く?
ブラジルの交代はリードしてるからカウンターにシフトして、ザックのは多分その対応。
ブラジルの守備は個とオスカールがベース。
日本の攻撃で気になったのは2列目のポジションチェンジ、前の薄さと3列目の攻め上がりくらいは触れてもよかったかな。
遠藤の疲労も気になるところ。
疲労じゃなければもっと気になる。ついにアジア仕様の2ボランチは解体ですか?
ま、一番最悪なのは終盤試合を完全に投げてしまったことですけどね。


 


でわでわByeByePOOヽ(`▽´)/

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