大阪の船場商人の心意気「気張る」んやで! | 『異端公務員☆倶楽部』の逆襲 〜本当に役に立つ役人は「異端児」呼ばわりされる!〜

『異端公務員☆倶楽部』の逆襲 〜本当に役に立つ役人は「異端児」呼ばわりされる!〜

公務員でありながらタックスヘイブン香港に投資する、世志(よっしー)が、単にお金を稼ぎたいとか、欲のためではなく、「愛する家族の幸せのために」投資する仲間と共に、海外投資を学び、2018年にハワイ発の豪華客船クルーズに乗船することを目指す

サントリー創業者の
鳥井信治郎の生涯を描いた
伊集院静氏著の「琥珀の夢」を
先週読みました。



というのは、
たまたまですが、

世師(よっしー)のいる会社は
昭和23年か24年頃に
サントリーが大阪の藤井寺市で
ワインを作り出した直後から
ワインをトラックで運送してる、
同社と80年取引のある会社です。

毎月億単位の取引がある関係で

「よっしー、琥珀の夢は読んでおけ」
「俺の親父が取引を始めた
大事な取引先なので、
そこはきちんと勉強しておかないと」

そう会社の会長から
言われたので、それもそうだと思い
本を読み始めたのですが、、

読んで思ったのは
「・・・面白い!!

取引先云々別にして
純粋に読み物して、
非常に勉強になりました!



日本の商いの中心、大阪。

その中でも
一番栄えたのが、船場。

船場商人と言われた
旦那衆と、商いの哲学が、

まさに商都大阪の
今の基礎をなす、文化が
非常に感じられて、楽しかった〜!

と、同時に、今の我々にも
とても勉強になる言葉が
あちこちにありましたので
今日はそれを紹介します。



◎今も昔もサラリーマンは同じ!

物語は明治初期からなので
江戸時代ほどではないけど
まだ身分制は残っていました。

そんな中を
サントリー創業者の鳥井信治郎は
商人の子供として生まれ、
子供の頃からでっち奉公に行きます。

奉公といっても
住み込みなので、、

小学生から親元を離れ
商いの基礎を学ぶ
んですね。

これってなんか
一見すると、「商人だから」と
思いがちですが、、

物語の中で
奉公先の主人の、小西儀助は

「奉公するということは、仕事を覚えることや。仕事を覚えるというのは、もちろん、店のためやが、それだけやない。おまはんのためでもあるのや

せやから奉公いうもんは厳しいんや。辛いことがなかったら、それは何一つ身に付かんのや。わてはおまはんよりまだ若い時に奉公に出た。そら、ようど突かれた・・・。なんべん家に帰ろうかと思ったか・・・。」


鳥井信治郎に語る、
この奉公先の主人の言葉、、

奉公を「サラリーマン」と
置き換えてみてください。

まさに我々今の日本人にも
当てはまりますよね!

同じ屋根の下に住み込む、
昔の奉公とは違うけど、
サラリーマンは

・会社で仕事を教えてもらい
・怒られ、厳しい
・でも給料をもらえる

全く同じですよね!



◎「気張るんやで!」

この小説の冒頭で
経営の神様、松下幸之助が
登場します。

自転車店に奉公していた幸之助少年が
修理の終わった自転車を納品に来て、
ぶどう酒の瓶に見惚れる。

信治郎は、
そんな幸之助の頭をやさしくなで

「坊、気張るんやで。お前には
船場の神さんがついてくれるからな」

と笑いかけた。


そう、、、

この話の中では
「気張るんやで」という言葉が
よく登場します!

大阪の方言で
「頑張る」って意味ですが、

徳島出身の世師(よっしー)も
意味はわかるものの
日常的には使わないし、、

むしろ気張るというと、
徳島では「トイレで気張る」
つまり便秘解消のために
踏ん張って頑張ることを
『トイレで気張って出してくる』
などと、日常で使うぐらい(苦笑)

そんな言葉使いでしたが、

物語の中では
めちゃくちゃこの「気張る」が
出てきます。

「人の何倍も気張るんや」
「気張って仕事せな、あかん」

「すぐ謝るのもあかん」
「頭を下げることと、謝ることは別のことや。人に詫びを入れなあかん仕事は、仕事やない」

この言葉、深いですね。。
どうでしょうか?

我々、今のリーマンは
何となく、毎日仕事をし
何となく、給料をもらい
何となく、毎日生きている。。

『気張ってる?』

そう言われると、
どうでしょうか??

日頃気張るどころか、
気張るという言葉すら
言わなくなってしまい、

気張ることがなくなった人が
多いのではと、感じます。。

まさに
「奉公=サラリーマン」と捉えると、

平和ボケし、
頑張らなくなった結果、、

今の日本の停滞があると
思ってしまいます。

さすが商都大阪の
船場商人です。

「琥珀の夢」を読んでると
めちゃくちゃ多くの金言が
出てきましたよ。


世師(よっしー)も
もっと気張っていきます!!