中国バブルを改めて考えてみる 【解説編】 | 『異端公務員☆倶楽部』の逆襲 〜本当に役に立つ役人は「異端児」呼ばわりされる!〜

『異端公務員☆倶楽部』の逆襲 〜本当に役に立つ役人は「異端児」呼ばわりされる!〜

公務員でありながらタックスヘイブン香港に投資する、世志(よっしー)が、単にお金を稼ぎたいとか、欲のためではなく、「愛する家族の幸せのために」投資する仲間と共に、海外投資を学び、2018年にハワイ発の豪華客船クルーズに乗船することを目指す

出典:投資教典『秘宝・チャーリー言行録』 「tyuukan」第1章


~前回からの続き~


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【解説】

世志(よっしー):
「ミ、ミンスキー・モーメント??」

「む・むずかしい・・・。


慈鋭(じぇい):
「ちょっと難しいので、
簡単に説明しようか。」

「これはハイマン・ミンスキーという
アメリカのエコノミストが唱えた説で、

彼は金融は不安定だと見なし、
規制緩和に反対し、
貸し付けを拡大するリスクを説いた
数少ない人だった。」

「そして彼によれば、
貸付先は下記の3つに分けられるという。
A:ヘッジ(手堅い)
B:投機的
C:ポンジ(一種のねずみ講)


Aのヘッジの貸付先は
利息、元本ともに支払いできる。
従来からあるローンの借り手は
ヘッジに入る。」

Bの投機的の貸付先は
利息の支払いだけできる。

住宅を買うとき、
『当初は利息のみ支払い』という
条件のローンを組むのがこれ!」

「サブプライムローンは
このBに当たるよね!!」

「そして最後のCのポンジの貸付先は
利息の支払いも出来ず、
資産価格が増大することにのみ依存
する。

物件価格が上昇して
借入可能枠が増えるのを待つだけの
サブプライムローン末期の借り手
みたいなものだね。」

「ミンスキーによれば、

好況期には最初は
ヘッジや投機的な貸出先が増えるが、
最後にはポンジの貸出先が増える。」

「しかし、
負債はどんどん維持できなくなり、
結局、経済は危機に達する。」

「そうなる時点を
ミンスキー・モーメント
と呼ぶんだ!」

「その時に
最初に破綻するのが、
Cのポンジの貸出先、
Bの投機的な貸付先、

最後にはAのヘッジの貸出先まで
潰れることがある。」


世志(よっしー):
「あ、この説明を聞いて
何となく理解できました。」

「『中国の不動産市場がどの段階にあるのか?』
これを冷静に分析すると、

チャーリー王は投資が既に
利払いの方が大きい逆さやになっている点から

Cのポンジの貸出が横行しているので、
“バブル末期”の状態であると
判断したってことですね!」


孝明(komei):
「そういうことだね!」

「ここで大きな問題
ある時点から、
資産の値下がりに我慢できなくなった
ポンジが資産を投げ売りすることなんだ!」

「それによって
本来は投機的あるいはヘッジだった貸出先も
資産価格が急落してしまい、
ポンジ化
してしまう。。。」

「そのような
負のスパイラルが
一気に加速してしまうのが、
バブル後に大暴落を引き起こす理由
なんだ。」

「これはサブプライムローンでも
見られた現象で、

本来ならば優良貸出先である
オルトAやプライム層でも
債権の焦げ付きが見られたのは
その影響だ。」


慈鋭(じぇい):
「今日の話は
少し世志(よっしー)には
難しかったかもしれないけど、

このバブル崩壊時の様子は
覚えていた方がいい!」

「往々にして、
このような時、民衆は踊らされている。

だからこそ、
こういった尺度で
現状を冷静に分析すること!」

「そして何よりも、
チャーリー王の言うように、
“投資しない”という選択肢を選ぶ
重要な尺度になる!!」

「これは大きな点だよ。」


世志(よっしー):
「はい!わかりました。」

「これを忘れないようにします。」