ロバートグラスパーに昇天した | チャーリーのファボミュー

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このブログはチャーリーが聴いた音楽の中で「これは良い!」と思った作品やアーティストを書き留めています。勢いのある旬な音楽を好むため自ずと若手中心になっています。たまに映画についても書いています。

Robert Glasper Trio 
with DJ Jahi Sundance




ロバートグラスパーが自己のトリオ+DJを引き連れて来日、ビルボードライブ東京で1月12日〜15日に演奏が聴けるというので13日のセカンドステージを観に行った。

DJを含めたカルテットという部分がいかにもグラスパーらしいところ。


メンバー

ロバート・グラスパー / Robert Glasper(Keyboards)

ヴィセンテ・アーチャー / Vicente Archer(Bass)
ダミオン・リード / Damion Reid(Drums)
DJ ジャヒ・サンダンス / DJ Jahi Sundance(DJ)



妙にケラケラ笑うグラスパーのメンバー紹介に続き、のっけからベースソロ?!コルトレーン来日時「クレッセント」のジミーギャリソンを思い出した、これは正座して聴かねば(笑)
さりげなく被ってくる16ビートのドラム、そしてブルージーなグラスパーのピアノが入ってくる。次第に演奏は熱を帯びてきてブリッジ部へ展開していく、もう既にこの辺で “く〜たまらん” 状態、座ったまま身体が揺れる揺れる。
サンダンスによるヴォーカルサンプリングが被ってきて8ビートへ変化、そして鎮まるように約20分の1曲目が終わる。

続いては、ピアノイントロからリズムインし随分アレンジを変えてはいるがお得意のハービーハンコック「I have a dream」。グラスパーのピアノソロに呼応するようにダミオンリードのドラムが熱くなる。そしてマイルスのような皺がれた喋りサンプリングが被り静かに終わる。

続いては、ベースによるターンアラウンド進行のイントロから単純な曲と思いきやグラスパーが入るとたちまちマイナー9thのお洒落な響きに変わる、これぞマジック!
ハーフタイムシャッフルのゆったりとしたグルーブからブリッジ部ではベースランニングとシンバルレガートで4ビートに変化していき心地良いことこの上ない。

MCを挟んでライブアルバム「Covered」でも披露した「In Case You Forgot」
左手は12小節ブルースのベースラインをキープしながら右手は全く違う曲が流れるように別なブルースを弾く、もはやポリリズムといった次元ではない、改めてグラスパーの凄さを目の当たりにした。そして例のキメフレーズでのお遊び、それにとことん付き合うアーチャーとリード、「Covered」ではコントに聴こえたがゲーム太鼓の達人レベル以上の曲芸だな、マジ凄い!
途中お約束の「All Blues」や「A Thousand Miles」や 「Time After Time」などの引用もあり会場も沸いた。

そしてダミオンリードのドラムソロ、おっとグラスパー、ステージ降りてどこへ行く?!
束の間で戻ってピアノの後ろにふらっと立つ姿がセロニアスモンクのよう。
リードに続いてヒップホップ調の8ビートに乗ってアーチャーのベースソロ。
そしてそのまま聴き慣れたベースリフが始まりラストのスティーヴィーワンダー「Too High」へとなだれ込んだ。

終演の歓声はやがてアンコールの手拍子へ、、、
再び登場しアンコールはお馴染みの「F.T.B.」で締め括った。

エクスペリメントともR+Rとも違うコンテンポラリーなジャズを堪能できた極上の80分間だった。


セットリスト
1. 曲目不明
2. I have a dream
3. 曲目不明
4. In Case You Forgot
5. Too High
ac. F.T.B.