2019年の幕開けに相応しいライブを観てきた。
DOVETAIL
2019年1月12日(土)
代官山UNIT
ポップフィールドでは、ありそうでなかったジャズをルーツに持つアーティストばかりで企画されたイベントDOVETAILの第1回目。
ジャズ・R&B・ヒップホップの垣根を飛び越えてクロスオーバーな活動が顕著な若手、しかもかなり尖り気味の5組が代官山に集結するというので見逃す手はあるまい。
聞けば彼らは昔からの馴染みだそうで、サポートメンバーが被ったり過去の共演も多く、火花を散らすのとは真逆のリラックスした和やかなムードが開演前から漂っていた。
チケットソールドアウトで満員の会場の前方に立つことができたのはラッキーだった。
開演までの会場ではDJ MOSS GREENによるMIXプレイが流れ、耳も気分も軽くウォーミングアップすることができた。
MELRAW
安藤康平(Sax,Vo)、小川翔(G) 、半田彬倫(Key)、新井和輝(B)、田中航(Ds)
WONKのサポートでもお馴染みの安藤さんのソロプロジェクト。ベースが今をときめくKing Gnuの新井さんで意外な繋がりにびっくり。
公式音源「Pilgrim」ではメロウな印象だったが、かなりハードな出だしにちょっと面喰らった。途中セロニアスモンク 「Think of One」の引用もあったり、ケニーギャレットばりにサックスを上下させてブロウするなど足元のブレない演奏に圧倒された。
今回は出演者同士のセッションを1曲交えるということで、ものんくる吉田沙良さんをヴォーカルに迎えてアルバムでも共演した「The Way Out」を披露し一層盛り上がった。
セットリスト
- Leap of Faith(新曲)
- 曲目不明(新曲?)
- 曲目不明(新曲?)
- Warriors
- The Way Out with 吉田沙良
- The Lights
CRCK/LCKS
小西遼(Sax,Key)、小田朋美(Vo,Key)、越智俊介(B)、石若駿(Ds)、西田修大(G)→井上銘インフルエンザ欠場
缶ビール片手に登場の小西さん、この人の明るさがメリハリとなって “東京スカイツリー” コールなど楽しいステージを繰り広げた。ウインドコントローラーでのボコーダーも斬新だった。
対照的な小田さんは確かな鍵盤さばきとクールな歌で存在感を示し、越智さんのファンキーベースもカラ白以来久々に聴けたし、何と言っても石若さんのドラミングが素晴らしかった。
「Goodbye Girl」では安藤康平さんを招いて小西さんとアルトバトルを繰り広げ盛り上がった。
セットリスト
- Get Lighter
- 窓
- パパパ!
- Goodbye Girl with 安藤康平
- たとえ・ばさ
- 傀儡
- No Goodbye
- Skit
ものんくる
吉田沙良(Vo) 、角田隆太(B) 、小川翔(G) 、石若駿(Ds) 、宮川純(Key)
やはり吉田さんの歌唱力は抜きん出ていて上手い。そのせいか一聴するとポップで大変聴き易い楽曲なのだが、変拍子など複雑なアレンジが施されておりマニアックなリスナーもニヤリとさせる辺りがものんくる所以か。
メロウな名曲「最終列車 君を乗せて」ではSIRUPくんとのデュエットでとろけさせ、一転「優しさを重ねること」ではボルテージが上がり、特に宮川さんのピアノソロが圧巻だった。
セットリスト
- RELOADING CITY
- ここにしかないって言って
- 花火
- 空想飛行
- 異星人(新曲)
- 最終列車 君を乗せて with SIRUP
- 優しさを重ねること
- 夕立
SIRUP
SIRUP(Vo)、井上惇志(Key)、熊井吾郎(MPC)、Shin Sakiura(G)
ソウルフルなダンスチューンのオンパレードで会場はクラブと化した。とにかく声質が心地良く、確かな音程でのメリスマと張った部分の歌声はちょっと久保田利伸を彷彿とさせた。
ラップ一辺倒でもなく程良くメロディアスでメロウな楽曲が夜っぽく響きお洒落だ。
「LOOP」では小西遼さんとのコラボで甘~いムードを醸し出した。
男性目にも可愛いルックスの受けが良く黄色い歓声が湧いた。
おっと!キーボードはshowmoreの井上さんでは!
セットリスト
- Synapse
- Maybe
- バンドエイド
- LOOP with 小西 遼
- Rain
- No Stress
- SWIM
- Do Well
WONK
長塚健斗(Vo)、江崎文武(Key)、井上幹(B)、荒井光(Ds)、安藤康平(Sax)、小川翔(G)
WONKの看板でもある江崎さんのメロウなエレピに乗って健斗くん登場、「Midnight Cruise」から定番曲連発で極上のWONKワールドを展開した。
ハービーハンコックの「BUTTERFLY」では出演者全員がパートごとに入れ替わる大ジャムセッション大会へと展開して会場は大盛り上がり。
身内のライブはこういうレアなハプニングが観れるから面白い。
小川さん3バンド掛け持ちサポートは大変だったろうけど、その腕前なら引っ張りだこでも仕方ないだろう、実にイイ音を出すギタリストだ。
セットリスト
- Midnight Cruise
- 曲目不明
- Dance On The Water
- Gather Round
- savior
- BUTTERFLY jam session
- Small Things
出演者・サポートメンバーを含め、今の日本のポップシーンで活躍する若手ミュージシャンをまとめて観ることができる正にお年玉的なライブで最高に楽しめた。
DOVETAIL第2回目は既に11月3日と4日の2daysが決まっているそうだ。
また観たいな。
にしても、
5時間立ち放しは正直足と腰にこたえたぜ (^^;;