第40話
コウスケは喫茶店にいる。コウタも来ている。
コウスケ:「龍が5匹以上いる理由がわかったような気がする。」
コウタ:「何?」
コウスケ:「幽霊が出る森へ行った時、誰かが勾玉を使って龍をあらわしてた。彼の話では、その日以来、その森へ行っても、幽霊は見てないらしい。でもぼくがその森へ行った時は、幽霊が出て来た。」
コウタ:「それじゃぁ、その森には、幽霊がいるのかいないのか、どっち?」
コウスケ:「彼から見たら森には幽霊はいない。ぼくから見たら森には幽霊がいる。」
コウタ:「何が原因でそんな現象が起きる。」
コウスケ:「4人しか龍にできないかもしれない。でも、自分以外の人から見て、誰かが龍になっていたとしても、必ずしも自分から見てもその人が龍になってるとは限らん。だから、彼にとっては、龍の力で森にはすでに幽霊がいないけど、ぼくが住んでる世界では、その龍が存在しないのだから、森から幽霊がいないようにはなっていない。自分が人を龍にできる数は、最大4人なのかもしれない。ぼくはすでに勾玉を使って1人を龍にしてる。でも、他の人に話をきいたら、その人は龍になってなかったらしい。ぼくが龍の姿を見た後も、彼は、人間の姿でその人を見たらしい。」
コウタ:「2人の人が、1匹の龍を共有したら、どんな現象が起きるんやろ。その2人が住む世界では、最大で龍が8匹いる事も可能なんかな。」
コウスケ:「もしそれが可能やったとしたら、現実の世界にバグが起きてる事になる。バグが起きなければ、その2人で、どの4人かは別としても、お互いに4人ずつしか龍を認識できないと思う。重複も含めて4人かもしれない。誰から見るかによって、誰が龍になっているかが異なる。それでも世界につじつまの合わない事が起きないように、なんとかなってるんだろう。」
コウタ:「4人を龍にできたとしても、今の所ぼくらは合わせても2つしか勾玉を持ってない。」
コウスケ:「今の所、すでに龍にしてる人も含めて、龍にできるのは2人かな。」
コウタ:「ぼくの勾玉はまだ人を龍にする事に使ってないはず。まだ使える。」
コウスケ:「誰を龍にするのに使うのがふさわしいかな。」
コウスケは図書館に来た。棚から天空都市の本を取り出した。観光の本である。
「龍が住む天。」
本には天空都市の写真が載っている。ページをめくると、町の絵があり、そこには龍の絵も描かれている。他の本棚へ行き、歴史の本を持った。その2冊を持ち、机へ来た。歴史の本を開いた。
先史時代は、歴史と伝説が混同している。約1万年前、天には都市があり、そこには龍が住んでいた。ある龍は、天に住む龍になる人を探していた。
次に、観光の本、天空都市の本を開いた。
「ここは伝説にある龍の町とは明らかに別の地域なのに。」
本に載っている文に、「龍が持つ力」という題がついている。龍が持つ力は謎が多い。伝承によると、4人の人が龍になる事が可能だった。しかし、龍になった人がかつていたのか、不明である。
他のページを見ると、祠の写真がある。その中には、剣(つるぎ)を持つ神様の像がある。
「ここは力がある場所なのか。ここでは聖なる剣に力を注ぐ事ができるのか。」
他のページには、この天空都市にある店の写真が載っている。中には呪文の書物が売られている。
「経験上、事前に調べるのと、実際に現地で見るのは、かなり違う。」
図書館にはディズニーランドの本もある。しかし、アトラクションの写真は、たったの1コマであり、どういうアトラクションか想像するのは難しい。写真が載った本もあれば、絵でアトラクションを説明しようとしている本もある。それらの本では、どういうアトラクションか、文で説明しようとしている。
「文で説明されるより、実際に乗った方が、どんなアトラクションかよくわかる。」
ディズニーランドの本では、1つのページに載っているアトラクションは、ディズニーランドにあるアトラクションのうちの一部でしかない。本を読む人にとっては、乗った事がないアトラクションが本に載っているという事もよくある事である。
天空都市の本では。
「この天空都市で過去に宿泊した事あるといえ、その時は龍の像は見てない。同じ所でもはじめての体験ってのは、よくある事。それに、今度は別の旅館へ泊る予定。」
本の次のページを開くと、旅館が載っている。過去に泊まった旅館の写真が載っている。神様が来た場所と説明されている。
「この町には何人の神様がいるのかな。この町で会った事ない神様もいっぱいいるはず。」
旅館の中に祠がある写真も載っている。
「宿泊しなくても参拝だけでもできたらいいのに。」
次に神様専門の本を持って来た。旅行に特化した本ではなく、いろいろな神様について解説されている本である。その本を開いた。天空都市に祀られている祠の写真も、ほんの一部であるが、載っている。神様に関する説明は、この本の方が詳しい。