第42話
コウスケは地上に帰って来た。天空都市の方からさらに地上の町の方へ帰って来た。町では祭りが行われている。ステージでは歌が歌われている。屋台もたくさん出ている。ステージの近くには椅子が並んでいて、人々が集まっている。コウスケはそこに歩いて来た。コウスケは勾玉を持っている。
「リサコ、次の店行こう。」
屋台の近くには数人の人がいる。
「あの人もリサコって名前か。コウタの同級生とおんなじ名前。」
リサコは輪投げをしている。
「今何年生?」
「6年生。」
「それじゃぁこの線から。」
リサコは輪を持ち、線に立った。
「あのリサコはコウタの同級生のリサコよりも年下か。コウタの同級生のリサコと出会ったのは、神様がいる山へ行く時の電車の中。今は神様がいる山から帰って来たところ。勾玉には、龍にした人の後継者をつくる力があるのか。勾玉でコウタの同級生のリサコが龍になった。今、おんなじ名前の人と会ってる。しかも、出会った時には、神様がいる山へ行く時の前後って共通点もある。勾玉には、龍にした人と運命の絆で結ばれた誰かを引き寄せる力があるのか。であれば、勾玉を使って誰かを龍にしておけば、自分の人生で、その人と別れた後も、同じ条件を満たす人と再び出会えるって事か。」
コウスケが歩いていると、コウタがいた。
「どうやら勾玉には、使った対象の人の後継者をつくる力があるらしい。」
「確かに世の中、倶利伽羅峠とカリクラ峠で、牛に火をつけるって戦い方したみたいに、シンクロニシティが起きる事がよくあるけど。」
「そもそも我々が出会う複数の人は、その人同士が運命の絆で結ばれてるって事がよくある。勾玉には、その絆を強くする力があるのだと思う。」
「出会った人が勾玉の力かどうかって判断できる?」
「勾玉を使った対象の人と、同じ名前の人に出会う、同じ誕生日の人に出会う、勾玉を使った人の誕生日と、新たに出会った人と出会った日付が同じ、出会った日付が同じ、同じ場所で出会う、どんな形でシンクロするかは、こうゆうのが思い浮かぶ。過去に勾玉を使った人とシンクロした新しい出会いがあれば、勾玉の力の可能性がありそう。」
「そもそも世の中、勾玉を使わなくてもシンクロが起きる事はある。おんなじ名前の人に出会うとか、おんなじ日付の別の年によく似た体験をするとか。」
「だから、勾玉の効果ではないのに、勾玉を使った対象の人とシンクロした人と新たに出会ったって場合は、勾玉の力を使っていないのだから、勾玉には力が残ってる状態になるのだと思う。つまり、その勾玉は新しい出会いのために、まだ使える。」
ステージの近くへ歩くと、チラシが貼られている。「出演者募集」と書かれている。今日のスケジュールは見つからない。ステージは、あるが、今は誰も何も発表していない。
「コウタが持ってる勾玉、誰に使うか決めた?」
「誰かふさわしい人でもいる?」
「You Tubeで、一緒に出演する人が必要で、道具も編集も必要で、撮影にお金のかかる動画って、撮った事ある?」
「そりゃ、そこまでできる技術ないけど。」
「勾玉を、チャールズ・スミスに使うってのはどう?」
「チャールズ・スミスが龍になる?」
「チャールズ・スミスは龍にならないと思う。勾玉の力のうち、人を龍にする力ではなくて、その人の後継者を残す力を使う。」
「チャールズ・スミスと同じ条件を満たす人と出会うって事か。」
「有名人になるために力になるために。」
「でも、有名人になる方法を発見したのはチャールズ・スミスだけど、チャールズ・スミスはそれを自分1人で使ってて、他の人にはほとんど公表しなかった。ジョセフ・ラッセルに使った方がいいんじゃない?」
「誰に使うかは、任せる。」
机の方へ歩いて行くと、ステージへの出演の応募の書類がある。誰かがそれを1枚もらっている。
「このステージで何をする?」
「多分、できる事なら何でもできると思う。歌を歌う人、楽器、ダンス、それから、何かのテーマで講演する人も、いると思う。OXクイズとかもできるかな。」
屋台では肉が売られている。牛肉もあれば鶏肉もある。鶏肉丸ごと1匹も売っている。生の鶏肉丸ごと1匹も売っていれば、ローストチキンも売っている。コウタとコウスケは屋台が並ぶ所を歩く。ローストチキンレッグを買っている人がいる。ローストチキンレッグを持って立っている人がいる。コウタとコウスケは解散した。それぞれ1人で歩く。コウスケが歩いていると、輪投げの屋台があった。射的の屋台もある。
さらに歩くと、広場があり、高い台もある。人々が集まっている。そこにコウスケが来た。人々は袋を持っている。コウスケも袋を持っている。高い台から景品が投げられた。人々は景品の方へ向かって歩く。袋に入ったベビーカステラが飛んで来た。広場も平らではなく、少し高い所も少し低い所もある。高い所で拾っている人もいれば低い所で拾っている人もいる。