第9話 天の町
マユカ、タクヤ、シュウヤは、天へ来た。マユカたちが今いる所は光の柱の中である。
マユカ:「ここが天か。」
タクヤ:「って事は、天の人口は、今は16万6003人って事か。」
シュウヤ:「天に住んでる人の数は16万6000人のはず。」
マユカ:「地上に住んでる人たちの中で、天へ来たのは、私たちがはじめてかな。」
タクヤ:「実は他にもいるかも。」
シュウヤ:「つまり、天に住んでる人の数は、16万6000人のままだけど、今天にいる人の数は、16万6003人よりも、もっと多いかも。」
マユカ、タクヤ、シュウヤは、建物から出た。向こうは町へと続いている。
マユカ、タクヤ、シュウヤは、町になっている方へ向かって歩く。
机と椅子があった。マユカは紙を出した。マユカは紙に地図を描いた。壁の絵と、その前後の絵である。
コウスケは地上の遊園地にいる。同じグループの人たちもいる。高い所からは風景が見える。外の風景も見える。巨大な建物がある。そこには虹がかかっている。建物には青、黄、赤の旗が揚がっている。
「君も見よ、我も見る。」
「あれは池田先生の学会か?」
「確か違ったと思う。」
「それじゃぁ池田先生の学会はどこにある。」
「少なくともぼくが住んでる地域では見た事ない。」
コウスケ:「確かにあの建物、外観は形が池田先生の学会に似てる。」
「世の中よく似た形の建物はいくらでもあるわ。」
コウスケたちは、今来た場所とは違う方向へ向かって、低い方へ降るように歩く。
「遥かな虹の晴れやかな。」
「日、出ずる。」
「正義と勇気の旗、高く揚がってる。」
やがて低い場所へ来ると、外の風景は見えなくなった。見える風景は中の風景である。
「このグループの中に、池田先生の学会を信仰してる人はいる?」
「少なくともぼくは池田先生の学会を信仰してない。」
さらに低い所に来ると、広場がある。そこにはいくつかの他のグループが集まっている。
コウスケ:「あの人たち、誰?」
「はじめて見る人がいるのも無理はない。」
少し歩いた所には船のアトラクションがある。コウスケはそれに乗った。他のグループからも、数人がそれに乗った。左右にいるのは他のグループの人たちである。船は動いた。人工の海を船は進む。風景には森があり、猿もいる。バナナもある。船はジャングルの方へ来た。
アトラクションが終わると人々は歩く。他のグループと合同で行動する。コウスケは、他のグループの人と行動した。コウスケのグループの他の人は、コウスケが今行動している人とは別の人と行動する。食べ物を売っている店が出ている。何が売られているかは、遠くから見るとわかりづらい。そこでコウスケたちは近くまで行った。
「チュロス。」
「ポテトもある。」
多分どこかのグループの人だろう。チュロスを買っている人がいる。
「今更だけど、みんな普段は何して過ごしてる?」
「今更?」
「ここはお互いに相手がどうゆう人か詳しく知らずに集まってる人が多い。」
「世の中、いろんな職業の人が集まっても、お互いに相手がどんな職業してるか把握してないって事は、よくある事。」
主催者のうちの2人が来た。
「もし次集まる機会があったら、何をしたい?」
「海に行きたい。」
「食べ放題に行きたい。」
ある1人が1枚の紙を開いた。そこには陸と海が描かれていた。
「もしどこへでも行けるなら。」
主催者の1人は言った。
「ちょっと遠いわ。別に遠くでも行けるけど。」
「この地図の外に行きたい。」
「地図の外には何がある。」
「この世界地図は未完成。地図の外にも世界は広がってるはず。地図の外は未知の世界。」
少し離れた所にコウスケたちがいる。地図は遠くからでもよく見える。
「あの地図だと、自分たちが今どこにいるのかはわかりづらい。」
コウスケ:「広い範囲を狭い紙へ描いたらそうなるわ。金の壁はどこにある。」
「確かにあの地図には金の壁が描かれていない。そもそもここ来る時、バスから金の壁が見えなかったし、ここへ着いてからも、ここからも金の壁は見えないので、地図に壁があったとしても、今いる場所がわからなかったはず。」
帰りのバスでは、人々は行きとほぼ同じ席に座っている。バスは地上を走っている。バスは天へは行っていない。バスにはカラオケがある。バスは走っている。カラオケのリモコンが席の方へ渡された。曲の本は運転席の方にある。コウスケの所へリモコンが回って来た。コウスケはリモコンのボタンを押した。画面が変わった。曲が流れた。
マユカ、タクヤ、シュウヤは天で歩いている。
マユカ:「向こうに見えてる風景、すでに歩いた所じゃない?」
タクヤ:「どうやら丸く歩いて来たみたい。」
マユカ:「って事は、地図は正確には描けてないのかな。少なくとも、壁は実際は巨大なのに地図にはそれほど巨大に描いてないから、壁の外の町は、実際よりはるかに拡大した形で地図に載せてる事になる。サイズが均等でない地図。」
タクヤ:「昔の世界地図でも、北極の方と南極の方へ近づいたら、実際よりサイズが拡大した描き方になってたわ。」