第6話
壁の中の町で、タクヤとマユカは町を歩いている。飲食店で隣の席にいた人も一緒である。
「ぼくはシュウヤ。」
「ぼくタクヤ。」
「私マユカ。」
シュウヤは2人に言った。
「昔の地上にいた時、果実ってできるのにどれくらいかかった?」
「季節によるかな、できるかどうかは。」
「毎月できるって事は、想像できなかったか。」
「ビニールハウスでならいつでもできてた。」
「技術が進んだら、そうなったか。」
3人が歩いていると、川が見えてきた。木もある。
「あの木?」
「そう、さっき食べた果実が、あの木にある。しかも、かなりたくさん。果実は何種類かあるから、飲食店で出たんは、そのうちの1個やけど。」
3人は木のすぐ近くへ行った。そこには果実があった。シュウヤは言った。
「この葉の形も覚えておいて。」
「この葉が何?」
「売ってる所あるから。」
「貴重な葉なん?」
「人気あるけど、いくらでも収穫できるから、簡単に買える。」
「よく似たものを手に入れるのでも、昔は苦労したのに、今であればそれほど苦労せずに手に入るって事が、よくある。今は食料が豊富にある。」
昔の中国、元朝の時代、政府は高い税金を集めていた。そのため、国民は貧しい暮らしをしていた。政府が適切に機能していなかったので、凶作飢饉が起きていた。韓山童は白蓮教を結成した。彼らは反乱を起こした。彼らは頭に紅い布を付けている。
韓山童の挙兵が発覚し、韓林児は逃げた。
その軍隊に、朱元璋が入った。敵は元朝。朱元璋たちの軍隊は紅巾軍と呼ばれる。
「食料を提供するって言ったら、入隊したいって人が集まった。」
「この貧しい世の中では、たった3ヵ月分の米でも、幸せな世界を感じるのか。」
「俺たちが元朝を倒したら、新しい政府をつくる事になる。幸せな世界を実現する政治ができるか。」
「そのための参考になるものは探してある。」
紅巾軍は馬に乗り、草原を走っている。向こうからは元軍が馬に乗って走って来ている。紅巾軍の兵士の1人から見て、隣に元軍の馬が来た。
タクヤ、マユカ、シュウヤは町を歩いている。
「昔から、幸せな未来を想像する人いてたんや。」
「歌にもあったやん。誰も皆待ち望むって。」
「その時が来ればどんな夢も叶うと言うよ♪誰も皆待ち望むが遥かな未来♪」
「幸せな未来って発想があったから、幸せな世界を自分たちでつくり上げようって発想になった。」
3人が歩いていると、砦の形をした建物があった。3人はそこに登った。
紅巾軍は砦の上で待機している。彼らは弓を持っている。草原の方から敵の軍隊が走って来た。砦のすぐ下まで来た。砦の上の紅巾軍は剣を持っている。砦の下では敵の軍隊は弓を持っている。はしごで砦の上に登った兵士もいたが、紅巾軍に落とされた。はしごは倒れた。しかし、敵の軍隊の兵士の中には、砦の上まで登って来た人たちもいた。紅巾軍は彼らと戦っている。お互いに剣を持っている。
タクヤ、マユカ、シュウヤは、砦の形をした建物から歩き、草原へ戻って来た。
壁の外の地域では。コウタとコウスケがいる。コウスケはコウタに言った。
「ここからはお互いに別々に行動しよう。」
「その方が多くの場所を訪問できるし。」
「天へ帰る時も、わざわざ集合せずに、各自天へ帰る。」
コウタとコウスケは解散した。コウタとコウスケは別の方向へ歩いている。
壁の中の町で、タクヤ、マユカ、シュウヤは、草原を歩いている。
「町、遠くない?」
「ちょっと町から離れたトコへ歩いて来たんやから、当然。」
マユカは紙を取り出し、図を描いた。
「何の図?」
「今まで見たものを参考にして、壁の中の地図を描いてる。」
「想像で?」
「今のところわかってる範囲だけ。壁の中の町へ来る前と比べて、壁の中の町の謎が、少しは解けた。」
向こうには数人の人が集まっている。カメラもある。
「ここで何か撮影してるんかな。」
タクヤは言った。
「あの人見た事ある。You Tubeやってる人。登録者も結構多い。」
「って事は、壁の中の町は謎に包まれてるけど、壁の中の町を見た事があるって人はいっぱいいるって事か。そこが壁の中の町って事を知らずに。」
「どうやらそのようだ。」
壁に少し詳しい方のタクヤが来た。コウスケもいる。タクヤはタクヤに言った。
「あの人たち、最近は壁の中の町で生活してYou Tubeに専念してるんやで。」
「壁の中の町に住んでるん?」
「どちらかと言うと、合宿かな。」
コウスケは言った。
「あの人たち、ぼくと同じ方法でYou Tuberになった人やで。」
「コウスケはあの人たちに会った事あるん?」
「ぼくと同じ、天に住んでるから。」
5人がしばらく草原を歩くとゲルがあった。チラシが貼られている。チラシを見てシュウヤは言った。
「アルバイト募集?コウスケ、何か知ってる?」
コウスケは答えた。
「壁の中の町へは、地上に住む人でも、働きに来てる人はいる。」
「壁の中の町にも飲食店はあった。」
「そこで働いてるんは、地上に住む人の可能性もあるで。」