今日、職場の勉強会で「出生前診断」の話題が出ました。そして、数年前、息子との会話を思い出しました。テレビのニュースで出生前診断の規制が緩和されたという報道だったと思います。私や妻が、深刻な面持ちでニュースを見ていたからでしょう。息子は「何のこと?」と聞いてきました。私が「赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時に障がいがあるかどうか分かる検査のお話だよ」と答えると、息子は「障がいが分かってどうするの?」と問いかけました。とても重たい問いかけです。言葉に詰まりました。「生むか生まないか決めるんだよ」とはとても言えません。「障がいが早めに分かった方がいろいろ準備できるでしょ」と答えました。

 妻とも話すのですが、例えば風疹のように妊婦が感染すると障がいのある子が生まれるリスクが高くなるような事例がいくつかあります。「障がいのある子が生まれるリスク」。リスクなのか…。高齢出産、薬害、農薬…、障がいのある子が生まれるリスクが高くなるとのことです。望ましくない出産ということです。この思想が根底にある限り、本当の共生社会は実現しないように思います。

 しかし、悩んで考えて、「生まない」決断をしたお父さん・お母さんを責める気持ちは全くありません。健常児の子育ても大変だと思いますが、障がいのある子の子育てはやっぱり大変なのです。身内や職場や地域の理解、経済的なゆとり、そういったものが整わないとキツいと思います。障がいのある子が生まれても大丈夫、幸せだ、といった根拠が必要です。前回の「幸せの儀式」の記事ではないですが、障がい児の親として、幸せの発信をしていきたいと思っています。

 もし、生まれ変わったとしたら、やっぱり今の妻と息子の父親がいいな、と思ってしまいます。自閉症+知的障がい児のパパは幸せです。共生社会を作り上げる一歩だと思っています。