今日、東京から帰ってきました。
昔働いていた会社の日本支社と名古屋支店に、私を
慕ってくれていた後輩がいて、私を含めて多い時は
7~8人で集まったりしたものです。
ところが、海外支社や支店の業務縮小で、ひとりまた
ひとりと会社を去って行き、私もご多分に洩れず、その
後を追う身となりました。
リストラの波に飲み込まれて、ややもすると人間同士
の感情をもずたずたにし兼ねない、そんな時期がやっ
て来たのでした。
お互いが疑心暗鬼になり、連絡も取れなくなり、噂で
しか消息を確認できないような、そんな淋しく虚しい風
が我々の心の隙間を流れていました。もう、かれこれ
20年近く前の話です。
そんな中で、私より少し年下の後輩とは、時々電話
が来たりするくらいでしかないけど、何とか繋がって
きました。「会いたいね~、久しぶりに…」「近いウチ
に新潟に行くから、時間作ってよ」なんて言いながら、
20年弱が過ぎ去ったのですが、今回の上京で、久し
ぶりに会うことができました。
もう、セレブの奥様になっていて、近づきがたい雰囲気
なのかと想像していましたが、まったく然にあらず、昔
のように馬鹿笑いしてきました。
約20年という時を飛び越えて、心は当時のままでした。
音信不通の他の後輩とは対照的に、歳も近いせいか
価値観も似ているようで、ほっとするひとときを過ごせ
ました。
東京に行く度に、連絡の取れない後輩の当時住んでい
た周辺を彷徨ったりするのですが、変化の激しい都会
では、遠くなる私の記憶に更に拍車をかけるので、Face
bookに賭けてみようと…。
なんと、その彼は登録していたのです。私は興奮状態で
喜びました。「やっと見つけた!」と。二度、メッセージを
送りましたが、ところが返事は来ません。今なお心を閉
ざしているのか…。それとも、もう眼中にない人とはご縁
を持ちたくないと思っているのか…。淋しくなりました。
何年経とうと、出会った人との縁を大切にしたいものです。
勿論、それは男女を問わず、ひとりの人間として。