チベットのお坊さんと尼さんが4万人以上も暮らしているという、世界一大きな僧院だという。チベットの基本色ともいえるエンジ色の僧の家々がまるで蟻塚のように高度4000m以上のすり鉢のような盆地に這うように建てられている。
Larung Gar monastery ラルン、と日本語発音で言っても全く通じなかった。Rarun という感じでUを強く発音。
丘に上って見下ろしたラルン・ゴンパ。ここに4万人以上の家がある。一つの屋根に2-3人暮らしているらしい。圧巻の風景なため多くの中国人が高価なカメラを持ってやってきては写真に収めている。白人はイスラエル人以外は殆ど行かないようだ。目立ちすぎる人々を拒絶するかのような独特の雰囲気を持つ僧院だ。日本人も余り行かないところで、2日間滞在中一人も出会わなかった。チベット僧たちは親日だ。ズーベンレン(日本人)か?と何度か聞かれ、そうだとうなずくと、チベット人達はにっこりと親愛の表情を浮かべてくる。日本が仏教国であり、ダライラマを支持している事から、全てのチベット人は日本人に対して深い共感を持っている。
写真を見て想像していたよりも、僧たちは家のまわりを小奇麗にしていた。小さな家々はよく見ると一軒一軒個性があり、造りが違うにもかかわらず全てえんじ色に塗装するため統一感が出て美しい。
僧院に集まる僧たち。午前中同じ時間に集まってディベートをしているようだ。尼僧院と僧院は別れている。居住地区も特に壁があったりする訳ではないが、尼さんとお坊さんの地区は分かれていた。
ホテルは、ラルンの上の方にある喇栄賓館(Larong Hotel)一つしかない 。ミニバスで到着するところから少し上り左上を眺めると見える。そこへたどり着くには30分以上道なりに登って行く。予約をしていなかったので空室がなかったらどうしようかと思ったが、(宿のあるセルタ-色達という近くの町までボコボコ道で1時間以上かかる)基本ホリデーシーズンでない限り、安い部屋は空きがあるようだった。1泊35元の4人部屋だ。ゲートに近いほうの部屋は180元でもっと清潔そうだったが空きはなかった。予約しなければならないかも。シャワーは無く、シンクのお湯を洗面器に入れて身体を拭いたりするしかない。漢族は例によってトイレを汚く使うため不潔な匂いが部屋にまで充満していた。
セルタの町に泊まって、日帰りでラルンガルに(何日かでも)行くのも良いと思う。
セルタ(色達)のオススメ宿は彼岸花開青年旅舎(地税局背后というところにある)。チベット文化が大好きという、四川省ではたった一人かもしれないドレッド・ヘアの漢人女性が経営する、ラルンガルを目指す人達用の宿だ。ホットシャワー付きツインが200元、ドミトリーが50元。但し冬季(10月終わりから3月ごろ)は観光客が殆どいない為閉まる。
ラルンガルゴンパへは、西都からバスでセルタ行きが出ている。しかしそれは16-17時間もかかるバスだ。しかも公安に外国人だとばれるとラルンガルに入れないという噂があった。
私達は西都(チェンドゥー)-カンディン2500m-理塘(リータン)4150m-カンゼ(甘孜)3600m-セルタ3800m-ラルンガルゴンパ4200m-セルタ-成都 という行程にした。ガンズから行くと公安はいないと聞いたし、高度順応するという意味で最初はカンディンに泊まりたかった。カンゼの発音はガンズー、セルタはスッダーという感じだった。
続く