電子書籍を出版してから、仕事についての相談を何件か、いただきました。
私自身は、人事系の仕事をしているわけではありませんし、転職エージェントでもないので、アドバイスを差し上げるわけでもありませんが…
自身の経験にもとづいて、コメントや感想のようなことはお伝えするようにしています。
先日、Zoomでやりとりさせていただいた方は
「転職したが、なかなか仕事をもらえない」
という悩みを打ち明けていただきました。
その方が勤めておられるのは、ベンチャより少し規模が大きくなったくらいの、現在成長中の企業です。
上司が仕事をチームに投げると、早い者勝ちでできる人が回答を出したり、手を上げたりするという社風だそうです。
その方は昨年、一部上場企業からその会社に転職したとのことで、誰かにきちんと仕事をアサインするのでなく、「早い者勝ち」でどんどん仕事が決まっていくという流れに、ちょっと戸惑っているようです。
入ってみてわかったそうですが、そうした社風のせいか、結構、人の出入りも激しいらしく、率先して何でもやる、というスーパーマンのような人が残っている印象ということでした。ご本人もこのままやっていけるか、少々不安そうでした。
とりあえず私が自分の経験からお話させていただいたのは、以下のような点です。
- どの会社であっても、競争は避けられない
- 転職して後から入った方が、情報も経験も少ないので、どうしても周囲の人よりは不利になる
- だから、他の人と同じ土俵で戦わずに、自分で戦場を見つけるか作り出す
- 過去の自分の経験を活かして、業務改善ができそうな部分を見つけて、自分が率先して対応すると上司に提案してみる。上司に困りごとをヒアリングしてみるのもいい
- 自分で責任を持って何かをはじめると、周囲の人たちがライバルではなく、知らないことを教えてもらったり助けてもらう仲間に変わる…
- 保険として、転職エージェントなどから紹介案件があれば、面談などを受けてみるのもアリ。だが、今働いている場所で居場所を作ったり、周囲に存在価値を認めてもらう努力は続けるべき。
- どの会社に転職しても、自分が新参者になるのは避けられない。自分にとって情報や経験がない新しい場所で、どうやって居場所をつくるかという自分なりの方法を見つける必要はあると思う
と相手の方にお話ししながら...
私自身がまだ課題として抱える部分もあると実感しましたが、それでも参考意見としてお伝えしました。
「たしかに、どこに行っても、自分が一番不利な状態からはじめるのは変わりないですね…。何か私でできることがないか、考えてみます」
と、その方はおっしゃっていました。
大きな会社の同じ部署で、ずっと仕事をしてこられた方は、自分で仕事を作り出さなくても、すでにあったルーチンを回して、そこに自分の色を加えるくらいでも十分にやってこれたというケースがあるようです。
ただ、これからは、今まであった仕事がなくなったり、新しい事業が立ち上がったりということが多くなると思うので、自分で仕事を作り出して、その価値を周囲の人に理解してもらうというスキルが必要かな、と思っています。