年明け一番の手術日程になった。
術前診断ではステージ1A。
27㎜の腫瘍がある左下葉を切り、
丈夫な袋に入れて取り出すそうだ。
肺活量も性別年齢体格など考慮した比較で
普通以上にあるから大丈夫とのお墨付きをもらい、
肺活量は訓練次第で延ばせる機能だと思っているし、
覚悟は決まった。
切ったら終わるだろう。
早期発見、早期治療!
整形外科でたまたま見つけてもらった腫瘍。
診察に行った私もエライ!
整形外科に感謝!
よし!切ってすっきり!
・・・と思っていた。
手術は全身麻酔なので、
私は俎板の鯉だ。
自分ではどうしようもない事を、
Dr.Iがやってくれるのだ。
当日、私は落ち着いていたと思う。
手術室がこんなにたくさん並んでいるとは、ちょっと驚いた。
案内された扉から入り、手術台に寝た。
髪を縛っていたのを看護師が「キャップに収まるならゴムは外してた方が良いかも」と言ってくれ、そうした。
名前を答えたり、いくつか質問されたが、
直ぐに全身麻酔になり、すぐに寝てしまった。
手術が終わり、声を掛けられて意識が戻ったのを感じた。Dr.Iの「無事に終わりましたよ」の声と、主人の顔が見えて、ホッとした直後、極度の寒さに襲われ身震いが起こり、ベッドにヒーターを入れてもらった。
大変だったのは術後の夜。
とにかく背中が痛い!
痛い!痛い!とにかく痛い!!!
「痛い」と看護師に伝えると、痛み止めを使えると言ってくれた。しかし、私の痛みはほぼ軽減せず、痛み止めの点滴中30分位眠れるのだが、直ぐに痛みが戻る。
「痛いときは遠慮なく言ってください。痛み止めを追加します」…と説明されていたのに、「あと4時間は追加できない」などという。
”話が違う”
痛いながらに、言い方を変えたり、方法を模索してみた。
「傷が痛いのではなく、背中が痛い!」
「眠れない」
「座薬はだめなのか」
・・・など、言ってみた。
背中が痛いのは神経のせいらしい。
肺の胸腔鏡手術は腕を上げ、無理な体勢が長時間続くらしく、背中が痛くなる人もいるらしい。私の様に、肩こりの持病がある人はそうなのかもしれないと思った。
そして、座薬を入れてもらった。
・・少し眠れたと思う。
この日は一日中心電図などの装置が付き、自分で寝返りもできない寝たきり。水も飲めず、氷をなめるだけ。
のどがカラカラになりながらナースコールで看護師を呼び、「イタイ」やら「コオリクダサイ」とカスカスの声で伝えた。
こんなに時間が長いと思ったことはない。
そのくらい辛い一晩でした。