【夜泣きの正体】
背中スイッチ
乳児期の生後6ヶ月から1歳半の間に激しくなる夜泣き
背中にスイッチがあるのかなと感じるほど、布団の上に寝かした瞬間に泣くといった状態に多くの親は寝不足の毎日に悩まされます。
夜泣きはほとんどの場合、生まれたてでは起こりません。
なぜか6ヶ月ほどたったある時を境に泣き始めます。
背中スイッチオン、泣いて抱っこ。背中スイッチオン、泣いたら抱っこを繰り返して1年ほどでいつの間にか夜泣きは終わります。
生後6ヶ月で乳児の身体に起こる変化とは?
人はこの世に生を受けた瞬間から凄まじいスピードで成長します。
産まれてからもひたすら筋肉、神経、骨が日々大きくなり続けます。
大きくなるためには材料が必要となります。
材料は血液→母乳、ミルク→離乳食→固形物と身体の成長に応じて徐々に変化していきます。
乳児は産まれてすぐは消化管(口・胃・腸)が未発達で大人のように消化吸収が行えない状態。
神経の材料となるミネラル(鉄)は生後6ヶ月までは、母乳や粉ミルクでまかないます。
6ヶ月を過ぎるころに胃の消化酵素が変化を始めます。
産後から6ヶ月までは胃のph値は6〜8で中性と呼ばれる状態で母乳や粉ミルクは胃を素通りして小腸に直接届くようになっています。(大人はph値は1〜3で強酸になります。)
6ヶ月ころから胃のph値が6〜8 → 5 → 4 とゆっくりと変化しだします。
徐々に母乳や粉ミルクで得られるはずだった鉄分が吸収しにくくなってしまう状態になってしまします。
もちろん母乳や粉ミルクはまだまだ必要です!
鉄分が欠乏すると、言いようもない不快感のために夜泣きが発生します。
夜泣きは命に関わるものではないのですが、【不快感】が強いために常にさすってもらったり、揺らしてもらったりすることで紛れるので、その間になんとか眠ることができる状態になります。
夜泣きを防ぐことのできる離乳食とは?
離乳食を始める前後に体内の鉄は欠乏状態になります。
母乳や粉ミルクを併用しながら鉄とビタミンB群やビタミンCが含まれる離乳食を増やしていくことで鉄不足を防ぐことができます。
鉄の吸収率を高めることのできる食品
- 母乳or粉ミルク+離乳食:6ヶ月ころからゆっくり胃の変化が始めるので母乳or粉ミルク+離乳食の混合が鉄の吸収を助けます。
- 牛乳は与えないほうが良い:乳糖を分解する酵素を日本人のほとんどが持っていないため、できれば1歳までは生乳は与えないほうがいいでしょう。
- 手作りにこだわらずに市販品も利用する:鉄不足を補うにはできる限り市販品を利用したほうが良いでしょう。
- ビタミンB群を積極的に摂る:動物性のタンパク質(肉・魚)に含まれるビタミンで鉄の吸収に必要
- ビタミンCを摂る:ブロッコリー、いちご、キウイなど
鉄の摂り方
- ヘム鉄と非ヘム鉄の違い:この2つは構造が違っており、ヘム鉄の吸収率は15〜25%、非ヘム鉄の吸収率は5%以下です。
- ヘム鉄を多く含む食材:肉、魚
- 非ヘム鉄を多く含む食材:豆類(豆腐、小豆)、緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜など)、卵
まとめ
- 夜泣きは鉄欠乏による不快感から起こる
- 鉄欠乏は生後6ヶ月目前後から起こりやすい
- 鉄欠乏の解消には母乳or粉ミルク+離乳食で対応する
- 動物性のタンパク質をちょこちょこ食べてもらう
- 市販品のベビーフードもうまく取り入れてみましょう
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