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 ちょっと特殊なタイトルに思えるけれど、要は間口の広いスピリチュアル本である。2010年11月初版。

 

【あちら側からの見え方】
 あちら側の世界とこちら側の世界では見方や感じ方が逆になるような気がする。こちら側の世界では、物質としても目に見えるものが実体であり、普段目に見えないものが見えるのは脳が作り出した虚像か、目の錯覚として片付けられてしまう。ところが、あちら側の世界では、意識が実態であり、肉体は虚像に過ぎないのである。
 そう考えると、彼らが見ている私たちというのは、顔や体つきといった身体的な特徴ではなく、私たちの心の状態や意識の状態を光やエネルギーの形(像)として感じたり見たりしているように思われる。 (p.38-39)
   《参照》   『ジュリアの音信』  山波言太郎  でくのぼう出版
             【人格が宝】
   《参照》   『アセンションはもう始まっています』 田村珠芳 (風雲社)
             【善も悪も、隠しようもなくなります】

 

 

【3タイプの宇宙人】
 エル、ペル、ゲルという大まかな分類が記述されている。
 エルが住む地球で、ペルとゲルが対立していたという大きな構図があるらしい。
 情報提供者は、秋山眞人 さん。

 

 

【エル】
 哺乳類から進化したヒューマノイド系宇宙人・・・中略・・・をエルと呼びます。(p.55)
 エルは何事もバランスを取ろうとすることで進化してきた宇宙人です。中間を取るということが宇宙を進化させることだと信じています。 (p.69)
 地球に住む人類の基本は、エルということになるけれど、ペルやゲルから多大な影響を受けている。
 エルが好む鉱石はクリスタル。

 

 

【ペル】
 恐竜から進化した宇宙人で、硫黄や鉄がないと生きていけません。沼地に住む河童がまさにグレイです。生臭い匂いがします。・・・中略・・・、爬虫類・両生類から進化した宇宙人をペルと呼んでいます。(p.54)
 グレイおよびレプティリアンはペルに属する。
 ペルは一つのものを全体に発展させ、進化した宇宙人です。・・・中略・・・。社会構造は一極集中で、地球でいえば蟻や蜂の社会に近いです。一人のリーダーがいて、その下で全ての民がそれぞれの役割を持ち、進化を発展させてゆきます。(p.67)
 彼らは女王蜂と無数のクローンで一つの生命体を構成しているという感じでしょうか。セットになっているんです。(p.68)
 ペルが好む鉱石は金。

 

 

【ゲル】
 身長4mの巨石文明をもつ宇宙人で、犬や鹿などから進化しました。ダイダラボッチやナガスネヒコ、ギリシャ神話のサイクロプスがそうです。山の上などに巨石を使って保護シールドを築いて暮らしていました。彼らは保護シールドがないと生きていけませんでしたから、常にヘルメットを被っていました。それが一つ目の巨人に見えたのです、サイクロプスとも呼ばれました。(p.54)
 ゲルは、宮崎駿のアニメ『天空の城ラピュタ』に描かれている。
 エジプトのピラミッドとスフィンクスは、ゲルの痕跡だと書かれている。
 そういえば、古代エジプトでは、頭がジャッカルで、体は人間というアヌビス(エジプト神話に登場する冥界の神)が、ピラミッドの壁面に描かれていますね。(p.57)
 ペルとは正反対で、いかに個人を保持するかということに全力を挙げて進化した宇宙人です。地球で言えば、山に籠る隠者や哲学者みたいなものでしょうか。他人と戦わないで個性を深めるにはどうしたらいいかを追求してきました。 (p.68)
 ゲルが好む鉱石はダイヤモンド。

 

 

 ペルとゲルの対立的介入によって地球は翻弄されてきたけれど、2008年の6月24日に、正式に和解したことで、地球は新なステージに入っていることが書かれている。

 

 

【4つ目のタイプの宇宙人】
 この3タイプの宇宙人のほかに、4つ目のタイプとして昆虫から進化した宇宙人もいるようです。・・・中略・・・。カマキリのような感じの宇宙人です。ものすごく頭がいいです。地球の軍事関係者に対してテレパシーでコンタクトを取っているようです。 (p.69-70)
   《参照》  『レムリアの叡智』 オレリア・ルイーズ・ジョーンズ (太陽出版) 《後編》
            【宇宙の兄弟たち】

 

 

【自分の前世】
 やはり自分で過去世へさかのぼるのには、限界があるようだ。霊能力者や超能力者の話を聞いても、他人の前世は読めるが自分の前世はわからないという人が意外に多い。自分の前世を見る場合、無意識的に何かブロックするような作用が起きているのかもしれない。 (p.102)
 自分自身の苛烈な体験はトラウマとなり、主観的に「思い出したくない」というブロックができてしまう。しかし、他人の体験は客観的に観察できるということだろう。
 坂本政道さん のヘミシンクを用いた異次元体験を綴った数多くの著作は、すべて自分の魂の遍歴を知ってゆく内容だから、前世が分からないということはないはず。
   《参照》  『2012年 目覚めよ地球人』 坂本政道 (ハート出版)
            【過去世を知る方法】

 

 

【オーラの測定】
  内田秀男さんという方は、今から50年ほど前に、オーラを計測する機械を開発していたという。その「オーラ・メーター」で計測すると、
 不思議な測定結果はほかにもあった。コーヒーを飲んでから30分以内にオーラを計測すると、お腹の辺りにやはり負電荷が減少する(生体エネルギーが弱まる)部分が出現した。 (p.200)
 オーラといっても何層かあるけれど、本書で言っている 「オーラ・メーター」 はアストラル体と言われる層を測定しているのだろう。そうであるなら、下記リンクのシュターナーの著作内容と符合する。
    《参照》   『人間の四つの気質』 ルドルフ・シュタイナー (風濤社) 《後編》
              【コーヒーと紅茶】

 

 

【自然地震と人工地震の予測】
 地震や土砂崩れといった天災に関しては予測できないのだとSさんは言う。テロ事件や人為的な事故といった、人の意識がかかわる人災は比較的わかりやすいというのだ。 (p.168)
 能力者たちは未来に起こる事件や出来事そのものをいつも見るわけではなく、むしろ未来における人間の想念や思念を読み取っている場合が多いことになる。(p.169)
 ならば、9・11や3・11を予測した能力者はテンコモリいてもよそそうだけれど、予知していた人はそれほど多くない。
 一方、坂本政道さんの著作にある前世体験として、「アトランティスの神官だった時、大陸が沈むことを予知していたので、避難する準備をしていながら、予想より早く来てしまったので大勢の人々を救うことが出来なかった」という記述を思い出したのだけれど、これは整合している。
 人間の意識では、自然の意識密度より人間の意識密度の方が読み取りやすいということだろう。自然の意識を人間の意識の密度(尺度)で読み取ろうとすると、たいていは大きな時間的な誤差を生んでしまう。

 

 

【干渉し合う世界と収束する世界】
 たとえば、板に小さなスリット(細い隙間)を上下平行に二つ開け、電子を1個ずつそのスリットに打ち込む。すると電子は、単純に二つの可能性をたしたことにならないような分布を示す。上のスリットを通った世界と下のスリットを通った世界が同時に存在し、互いに干渉し合っている波動のような分布を示すのである。
 ところがスリットの近くに測定器を設置し、電子がどちらのスリットを通ったかを観測すると、それまで干渉し合うように分布していた電子が、上か下かのどちらかひとつを通ったかのような分布を示すのである。
 これはすごい現象である。観測していないときは、電子が上のスリットを通った世界と、下のスリットを通った世界が同時に存在して干渉し合っているのに、観測を始めると、上のスリットを通った世界と下のスリットを通った世界のどちらか一つだけが選択されるのだ。観測する前には存在していた世界が、観測後には私たちの住む世界とは別の世界、パラレルワールドへと分岐してしまったと考えられるのである。(p.261-262)
 「意識が、観測結果に影響を及ぼす」という量子力学のハイゼンベルグの定理をいっている。
 スピリチュアルな世界は、量子力学の世界と同じで、未来は確率密度関数として予測できるだけで、そのどこに決着するかを定めるのは、その事象に絡む当事者の意識だということになる。
 今現在という時点で、ポジティブな未来になる確率密度が高くても、当時者の意識が関与すると、確率密度MAXの未来に到達するとは断定できない。個人の意識の数だけパラレル・ワールドがあり、その集合体が確率密度の雲のように見えるということなのかもしれない。

 

 

<了>