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 男性では書けない、女性著者による女性向け著作。冗長な表現のないコンパクトな読みやすい口語で記述されている。女性本来の輝きを増すという視点においては、黒川伊保子さんの著作に似たところがある。2010年12月初版。

 

 

【情報断食】
 そんなわけで、私の場合、ふだんパソコンに向かうのは1時間が限界・・・。多分ってか、絶対、職業的モノカキの中で、最もパソコン使ってないんじゃないかな。(p.14)
 もちろん締め切りが迫ったりすると、そうも言ってられないことがある。だから、そんなときはガーッと集中して書き上げたら、大地のエネルギーを吸収しにすぐどっか行っちゃう。
 大自然に身を置くと、体内時計もリセットされるし、等身大の自分も再発見でき、もちろんドカッとチャージできます。
 大自然への逃避行・・・したいけど、そこまでの余裕がないってときに私がよくやるリセット法は、情報の完全シャットアウト。「情報断食」です。パソコンも携帯も切って自宅やお風呂、ホテルの部屋などで、なーんにもしないでただひたすらボーッとする。そうすると、自分がいま本当にしたいこと、望んでいることなどがクリアに見えてきて、落ちかけていた本能や感覚、そして生命力がアガってくるのが自分でも分かるんです。(p.15)
 「情報断食」は電磁波を浴びてしまうという物理的なデメリット回避の意味と共に、絶対に必要だろう。
 ビジネス以外なら、「定期的な『情報断食』のため、メールの返信は、最大3日間遅れる場合があるよ~~ん」と事前に連絡しておけばいいのである。チャンちゃんに縁のあるウルトラ・タコどもなんて、返信が6カ月後ですからね。それでもぜんぜん気にしない。チャンちゃんも返信が3日後なんてザラ。これくらいフニャフニャのタコ族であれば、互いにある程度の正常は容易に維持できる。キッチリ族からは破門されるだろうけど、それはそれでいい。

 

 

【伊勢神宮】
<女子アゲ↑>活動に関するハッキリとした事の始まりは、2007年頭。
 突然、お伊勢さんから電波が来て、呼ばれるようにして伊勢に行って、自然に頭を垂れてしまう威厳と荘厳さに触れて以来、もう伊勢に夢中。・・・中略・・・。伊勢神宮は太陽神である天照大神を祀ってあるんだけど、どんな人も包み込む包容力がある。日本人のみなさんの「ココロのふるさと」なのね。
 中でも、いまこの時期は、特に女性を応援している気がするんです。私なんてほんとうにもう伊勢の中で暮らしたいくらいの気分で(笑)。 (p.18-19)
 “(伊勢の天照大神は、)いまこの時期は、特に女性を応援している気がするんです。”とあるけれど、それについての真意は、あとがきに書かれている。一番最後に書き出しておいた。

 

 

【男は欠かさない】
 いまって、時代のせいか、疲れてる男がものすっごく多いですよね。
 だから女同士で集まって、わーわーって話しているほうが楽しいしい、盛り上がるってるのもわかるし、そういうパワーって頼もしいとも思う。思うんだけど、一方で不安もあります。
 女って、女だけで集まりすぎたり、盛り上がったりしていると、モノの見方や感じ方も、バランスを欠いてきてしまいます。男をカンフル剤みたいに入れておかないと思想も言動も偏って暴走しちゃうんですよね。(p.27)
 チンチン付きのチャンちゃんは、この記述を頷きながら読んでいた。
 以前、長い行程を走る女性ばかりの車に同乗する機会があったのだけれど、その時に聞いていた車内会話を思い出した。最初は女性達の話の内容や女性特有の発想の仕方が面白くて、瞳ランランで聞き入っていたのだけれど、2時間過ぎた当たりから、話の拡張や進展のなさにウンザリしだして、その後は、その内容のレベルの低さに、正直な所、苦痛を感じながら、「よくこれだけ堂々巡りのように同じことばかり皆で長時間飽きもせず話が続くなぁ~~」と呆れていたのである。
 学生時代、男ばかりで話しているときは、「知的な快感」というようなものを感じていたものだけれど、女性って、「情感の共感」というような世界を果てもなく巡っていて、それだけで満足する生物らしいのである。これは、脳科学的な男女の脳の構造差によるのだろうけれど、男という異質なカンフル剤の必要性を語っている著者の見解は100%正しい。
 女同士って生理的にわかりあえるところがある一方で、陰×陰(陰陽の陰ですね)でスパークしすぎると、陰湿でじっとりしてくる傾向が出てくるんです。で、女子本来のよさが出せずに、結局は、幸せになり切れないんですよ。(p.27)

 

 

【とぼける力】
 わざわざ理屈とかデータとか持ちださないこと。なんて言う私も、けっこう強い性格だから、なんかの拍子に我慢できなくなって、ばーーーーっと、言っちゃうことってある。でも、その後、気まずい空気が流れる前に、「~かもニャン」とか「ニャーンちゃって」とかつけると、その場の空気って、すごく変わります。
 相手も、最後が「ニャン」で締まって笑顔だから、と、なんか許してくれちゃうしね。(p.37)
 このままでは収拾がつかない、と思える場面になったら、すっとぼけ猫かすっとぼけ犬になってしまえばいいのである。
 「3回廻ってワンって言うから、許して」って言ってから、両方のコンボを胸の前にちゃんと揃えて3回廻って、真面目に、なり切って「ワン」と吠えればいいのである。チャンちゃんはこの手で、猫の親分のオカンムリを何度か凌いだ。

 

 

【香り】
 知り合いのメイクさんが言ってたけど、有名な女優さんやモデルさんでも、疲れすぎている人の近くに行くと、内臓からちょっと腐ったようなにおいがするんですって。・・・中略・・・。よく「オヤジ臭い」とか言うじゃないですか。でも、女だって同じ。あんまり疲れていたりとかネガティブなことばかり考えたりしていると、なんとも言えないツライにおいがする。御本人も気がつかないうちに、中から悪いものが出てくるんだろうと思う。
 においといえば、ここのところ、ずっと神社巡りをしているんですけど、たまたまご縁があった神官さんと話していたら「蝶々さん、香水付けていますか?」と尋ねられて。「今日は付けてないですよ」って答えたんだけど、何もつけてなくても私、「ものすごい、甘い香りがする」って言われて。
 彼の研究によると、・・・中略・・・。女は首の後ろあたり、男は胸の真ん中から甘い香りをフェロモンみたいに出しているんですって。(p.50)
 これを読んで、伊勢神宮に行き、境内に入ったときから、ズ~~~ッと柑橘系の香りがしていたことがあったのを思い出した。
 日本には、茶道や華道の他に香道というのがあるけれど、「惟神の道」としての香道は、審神(さには)、つまり神を判別するためというのが事の起こりなんじゃないだろうか。物質界より高い振動数の世界にある存在たちは、光の色や香りや清涼感などの違いでその個性を示すのが普通。
 日常生活の中にあっても、ある程度、鋭敏な心身状態になっていれば、混んだ電車内で座って本を読んでいても、前に立った人の匂いやら雰囲気で、突然パタッと本が読めなくなったり息苦しくなってしまうというようなことは誰でも経験しているだろう。
 周囲の目を気にしたり、世間でいうルールや常識で自分を縛っていたら、せっかくの香りも出てこない。第1章でも触れたみたいに、イキモノとしての女感を出しながら、日々きちんとした暮らしをしたりとか、自分が気分よくご機嫌でいたりすると、本当にいいかおりがするようになる。花っぽい感じの人になっていくから。みんなでいい香りがする女になりましょう。(p.51)

 

 

【自分を縛らない】
 この本の中には、上記書き出しの冒頭にあるように、「周囲の目を気にしたり、世間でいうルールや常識で自分を縛っていたら」という記述が何度も出てくるけれど、周囲の目や世間が投げかける【社会意識(コントロール・グリッド)という檻から出る】ことは、人間が真の自由を獲得する上で必須である。
    《参照》   『ひらきかた プレミアム』 蝶々 (宙出版)
              【二極化】
 これまでは普通に社会に参加していたりとか、定例通りに生きていたりすれば、何とかなった世の中だけれど、いまは、普通に生きていたら、まともに暮らせなくなるくらいのサバイバル社会が来ているので、過去はこうだったって、価値観はすべて通用しなくなる、それじゃやっていけなくなる時代がもはや始まっています。(p.60)
 つまり、【社会意識(コントロール・グリッド)という檻】は、自分を守ってくれるのではなく、自由を縛っているものなのだと言うことに、もうそろそろキチント気付くべき。

 

 

【天照大神からのメッセージ】
 私はよく伊勢神宮に行くんですけど、天照大神からちょくちょくメッセージみたいなものを受けていて。そのときよく言われるのが「女の人を支えてください」「女の人の目を開かせてください」ってことなんです。
 なぜ「女の人なんですか?」って聞いたら、「女が崩れたとき、本当に国が崩れるから」って。
 ・・・中略・・・。私たち、女って、変わりゆく時代の最後の砦なんです。
 「ウーマンリブ(女性の解放<自由>)」というのは、20世紀に起こった女権拡張運動のスローガンみたいなものだけれど、この場合、「女性の自由を拘束していたのは男」という意味合いだったはず。しかし、21世紀になって15年近く過ぎた今、性別に関わりなく人間から自由を奪っているのは「社会そのもの」であることにもう気付いているだろう。世界の支配者達は、人間を抑圧し二極化させ苦しめるための政策を意図的に推し進めているのである。このような露骨な現実に未だに気付いていないというのなら、相当に重症ですよ。
 女性は、男からの自由ではなく、社会意識からの自由を明確に見据えていきるべき。
 ウーマンリブやらジェンダーフリーやらの流れから派生してきたらしいアエラ族の蹉跌状況を目撃していながら、同じことを目指しても意味はない。全くの無駄である。
   《参照》   『日本の個性』 八木秀次 (育鵬社) 《後編》
             【「日本は男尊女卑の国である」という大誤解】
             【日本文明を破壊するジェンダー・フリー】
   《参照》   『アエラ族の憂鬱』 桐山秀樹 (PHP研究所) 《前編》
             【アエラ族の憂鬱】

 だから、著者は『アタラシイ女子の光!』と言っているのだろう。
 私たち女がアタラシイ意識を持って団結していけば、なにかがきっと変わる。
 それをみんなに伝えていくのが、私の役目なのかなって最近思っています。
 私はよく「ひらく、ひらかない」って言ってしまうんだけど、みんな旧い価値観や常識に縛られて、シャットダウンしている気がして、両親や社会とか無意識に刷り込まれている安定コースに縛られているから、いくら「ひらきたい」と言っても、いつまでたってもひらかないんです。
 ひらく準備は自分でやらなきゃいけない。(p.60-61)
 “アタラシイ意識をひらく”方法や留意点は、著者の書籍を何冊か購入して読んでみれば具体的にわかるだろう。「経済的に大変で、おいそれと本すら買えない」と思っている人でも、著者の本はよく売れているらしいから、ブックオフにも少なからず出回っている。108円コーナーの自己啓発系ないしスピ系書架にあるだろう。

 

 

<了>