新発見なし。2006年10月初版。
【ロングテール】
《参照》 『ウェブ進化論』 梅田望夫 (ちくま新書) 《後編》
ロングテール(The Long Tail)とは、直訳すると「長い尻尾」という意味ですが、インターネットにおける、ネットならではの商品の売れ方や、その特徴を生かしたビジネスの進め方を総称してこう読んでいます。(p.12)
ロングテールは、パレートの法則で重く見られなかった側を再評価するといった感じの用語と理解すればいい。《参照》 『ウェブ進化論』 梅田望夫 (ちくま新書) 《後編》
【「恐竜の首」派と「ロングテール」派】
【ヤフー・ショッピングと楽天市場の対比】
蓋を開けてみるとヤフー・ショッピングはネット通販の世界で、「楽天市場」に大きく水をあけられてしまいました。その当時の楽天市場とヤフー・ショッピングの違いは、取扱い商品数でした、楽天市場は、出店の基準がゆるく、全国から有名無名を含めて大小さまざまなお店が出店しており、出店数の多さがそのまま取扱い商品数の多さに直結していました。(p.20)
楽天市場はイケイケドンドン的な感じだったのだろう。それに対して、ヤフー・ショッピングは、在来の商法的道を選んでいた。
当時は、ロングテールという概念が一般的ではなく、それよりもヤフー・ジャパンは「顧客に安心してもらえるショッピング環境を提供する」ことを優先した結果ですから、それに対して評価する必要はありませんが、はからずもネット通販の世界で、80:20の法則とロングテール現象の対比を見るよいサンプルとなりました。(p.22)
ヤフー・ショッピングは20のヘッドを狙い、楽天市場は80のロングテールを取り込んでいた。
【Gyaoとヤフー動画】
USENとヤフーは、通信方式まで含めて覇を競ってきたことが下記の著作に書かれている。
《参照》 『USEN宇野康秀の挑戦! カリスマはいらない。』 和田勉 日経BP
ギャオを運営するUSENといえば、有線放送やカラオケの事業を中心に据えるリアル世界を代表するメディア企業といえます。・・・中略・・・。
その一方で、ヤフー動画を運営するヤフー・ジャパンは、ご存知のように生粋のネット企業です。そんな彼らが動画サービスに置いても、ロングテールの「ヘッド」に加えて「テール」の部分もビジネスに取り込もうとしているのは大いにうなずける話です。(p.31)
ヤフーは、商品市場で楽天が取った位置を、動画市場で取ろうとしていると書かれているけれど、今、「動画」で検索すると、なんだかギャオだらけである。その一方で、ヤフー動画を運営するヤフー・ジャパンは、ご存知のように生粋のネット企業です。そんな彼らが動画サービスに置いても、ロングテールの「ヘッド」に加えて「テール」の部分もビジネスに取り込もうとしているのは大いにうなずける話です。(p.31)
USENとヤフーは、通信方式まで含めて覇を競ってきたことが下記の著作に書かれている。
《参照》 『USEN宇野康秀の挑戦! カリスマはいらない。』 和田勉 日経BP
【ロングテールビジネス】
復刊ドットコムの場合は、ネットの利点を利用したことで、個人を相手にしたB2C(対個人向けビジネス)スタイルを形成したため今の成功があるといえます。
当の本人達は、このビジネスモデルを考えた際、「ロングテール」などという状態は意識していなかったのですが、「ネット」「コミュニティー」「オンデマンド出版」という要素がうまくかみ合って結果的に「ロングテール」になりました。
80:20の法則の中で、切り捨てられ、見放された「絶版本」というテールの部分にしか並びようのない商材に注目し、ネットを使って、「ユーザーからの復刊の希望を募るというこのスタイルのビジネスは、音楽や生活グッズなど、本以外にも広がっています。(p.47)
ネットユーザーからの多くの復刻要求にもかかわらず、出版社側の事情で実現しないこともあるとか。当の本人達は、このビジネスモデルを考えた際、「ロングテール」などという状態は意識していなかったのですが、「ネット」「コミュニティー」「オンデマンド出版」という要素がうまくかみ合って結果的に「ロングテール」になりました。
80:20の法則の中で、切り捨てられ、見放された「絶版本」というテールの部分にしか並びようのない商材に注目し、ネットを使って、「ユーザーからの復刊の希望を募るというこのスタイルのビジネスは、音楽や生活グッズなど、本以外にも広がっています。(p.47)
【ウェブリオ】
ところで、バーチカルは垂直で、水平ならホライゾンタルだけど、なぜか上記のように書かれている。
ウェブリオは、ネット上に存在するあらゆる辞書、辞典、百科事典、専門用語データベースといったものを、一個所に集めて、ウェブリオから水平横断的に一度に検索できるというサービスです。2006年8月の時点で100種類以上の辞書や辞典が集まっています。・・・中略・・・、このようにネット上にバラバラに点在する情報を一個所にまとめて検索できる機能のことをバーチカル(水平)検索と読んでいます。(p.52)
モバイルPCを使っている人々は、ウェブリオ を知っているだろうから、電子辞書など買わないだろう。電子辞書って、近年は本当に使わなくなった。使うのは開いた本のページ押さえに使う程度である。ところで、バーチカルは垂直で、水平ならホライゾンタルだけど、なぜか上記のように書かれている。
【「なか見!検索」】
アマゾンジャパンでは、2005年11月から「なか見!検索」を開始しました。これは本の中身・本文までをも検索対象にして、目的の本をより確実に探せるようにした画期的なしくみです。(p.88)
アマゾンには、ネット経由で本の中身を閲覧できるサービスもあるらしい。ビジネスや学習目的で、欲しい本を探すのには便利かもしれないけれど、読書の楽しさって、そんなピンポイントなところにあるんじゃない。チャンちゃんはこのサイトを使ったことがないし、今後も使うことはないだろう。この読書記録の殆どは、古書店で出会った本を読んで書いているだけである。
【ロングテールの活用】
ネット環境下では、趣味の世界がはっきりしている人同士はつながりやすい。少人数であれ、そのようなロングテール領域に存在する集団こそが、ビジネス的には有意な集団になるはず。
この本の後半には、そのような集団をより有効に活用するための工夫やヒントがあれこれ書かれているのだけれど、金儲けビジネスに関心がないチャンちゃんは、それらのノウハウについて書き出す気は全然ない。
ネット環境下では、趣味の世界がはっきりしている人同士はつながりやすい。少人数であれ、そのようなロングテール領域に存在する集団こそが、ビジネス的には有意な集団になるはず。
この本の後半には、そのような集団をより有効に活用するための工夫やヒントがあれこれ書かれているのだけれど、金儲けビジネスに関心がないチャンちゃんは、それらのノウハウについて書き出す気は全然ない。
<了>