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 「ワクワク」 というキーワードで多くの読者の気持ちを持ちあげてくれていたバシャールが、日本で最初に紹介されたのはもう20年くらい前だったろう。近年では、モンロー研究所の成果を体現している坂本政道さんが御自身の著作の中で、バシャールのことにしばしば言及しているけれど、この本は、ダイレクトに対談として記述されている。
 前半は 「ワクワク」 について再び語られているけれど、後半は2012年以降の世界について、興味深いことが書かれている。2010年3月初版。
 

 

 

【ワクワクを実行するのに勇気は要らない】
健  わくわくすることをやって生きるために、いちばん必要になるのは、勇気だということですね。
バ  そうではありません。
   人類が「勇気」と考えているような勇気ではありません。
 それで「自分はやっていける」とわかっている行動をとるのに、勇気は必要ありません。わかりますか。
健  もう少し、説明してもらえますか。
バ  いすから立ち上がるのに、あなたは勇気を必要としますか?
健  それぐらいはなんとか大丈夫です(笑)。
バ  それと同じことです。
   立ち上がりたいと思ったとき、自分が立ちあがれることを知っていれば、「立ち上がったら倒れるんじゃないだろうか」とは考えませんし、勇気は必要ありませんね。単純に「立ち上がれると知っているかどうか」の問題。ただ、それだけです。
 観念を変えるためには、勇気がいるかもしれませんが、「これが真実だ」とすでに思っていることを行動に移すのに、勇気はいりません。(p.45-46)
 「これが真実だ」と思えるワクワク。そのレベルに至っているからこそ勇気は不要。

 

 

【疑いや不安という感情の出所】
感情は、「自分と人生、自分と創造主との関係はこうに違いない」とあなたが信じている思い込みから、直接生まれてくるのです。
たとえば、自分と創造主との関係に対して、あなたが疑いや不安を持っていたとします。
疑いや不安は、真実の自分とつながっているときは持ち得ない感情です。
ですから、そういったネガティブな感情をもつこと自体が、そもそも、あなたが真実の自分からずれた観念をもっているということを端的に表わしているのです。(p.57-58)
 “真実の自分” とは “創造主=神” のことである。
 私たちは、神によってつくられたのではありません。
 私たちは、神の一部なのです。(p.219)
 そう確信できていたら、確かにネガティブな感情は生じないだろう。

 

 

【生まれてくる前に人生のテーマを忘れてしまう訳】
健  なぜ生まれてくる前に自分の人生のテーマをすべて忘れてしまうんでしょう。
バ  忘れたほうが、その体験を「その瞬間の体験」として味わえるからです。もしあらかじめこういうことが起きると分かっていたら、新しい体験はできなくなります。皆さんはその体験を、新しい考え方、新しい観点から、体験したくて生まれてきたわけですから。(p.74)
 この答弁って、人生のテーマが分からずにすっかり退嬰的になってしまっている人に対して、どれだけ効果があるのだろうか? 多分、全然ないだろう。
 その場合には、退嬰的になっていることの原因を明確にしなければならない。
長いこと既存の社会意識(コントロール・グリッド)に束縛されてきたが故に、“真実の自分” を見失い、怖れや疑いや不安といったネガティブな感情にすっかり制圧され、ワクワクというポジティブな感情を十全に解き放てなくなってしまっているから、ということか。
   《参照》   『アセンションの超しくみ』 サアラ (ヒカルランド)  《前編》
             【社会意識(コントロール・グリッド)という檻から出る】
 バシャールは、つねに観念を変えることを語っているのだけれど、ネガティブな観念を刷り込まれている私たちの物質世界に馴染んだ意識は、なかなか高次の意識が遍在する観念世界に素直に移行できない。
 それでも分かった範囲で実践しつつ、数か月のインターバルで何度もこの本をくり返し読んでいれば、徐々に理解度も深まりはするのだろう。

 

 

【高次の意識を活用した、実現化の法則】
 高次の意識が、あなたが望んでいることがらの最良の実現方法を知っています。したがって、実現化とは、「集中と忘れること」、「(起きるのを)許すこと」の結果だと言えます。
 集中して、忘れる。
 集中して、忘れる。
 集中して、忘れる。
 これが、実現化の法則です。
 自動的に、努力することなしに、毎瞬、毎日、こうすればいいのです。(p.86)
 何かの問題をさんざん考え詰めた末に分からず、散歩していたら突然解法がひらめいた、という話をよく聞くけれど、これこそ「高次の意識を活用した、実現化の法則」に則していたことになる。
 「努力することなしに」とあるけれど、高次意識の世界は、思念が即実現する世界だから、「努力」ってありえない概念なのである。この地上世界での正義や道徳や常識って、高次元世界では往々にしてナンセンス(無意味)なのである。悪いことを考えたらすぐそれが実現してしまう世界にいたら、誰だっれそうしようと思いっこないのである。そのような世界で道徳が必要か。

 

 

【二つの意識を統合する考え方】
みなさんの意識の進化は、ふたつのレベルで並行して起きていると思ってください。
ひとつは物質次元のレベル。
そして、もうひとつは高次の意識レベル。
このふたつが同時に拡大し進化していきます。
 ・・・(中略)・・・ 。
高次の意識の進化に対して、物質次元の意識がいつまでも、抵抗して、抵抗して、抵抗し続けると、物質次元の意識は、いずれは現実の崩壊を体験することになるでしょう。
そこで初めて、必要な変化が起きるのです。
現在の世界的な経済変化を「危機」として皆さんが体験している唯一の理由は。このふたつの意識のズレにあります。
高次の意識の成長に追い付くためには、物質レベルの意識はもはや猛スピードで変化するしかありません。
つまり、いままでの古い体制が非常に速いスピードで崩壊する必要があるのです。

 ・・・(中略)・・・ 。
物質次元の意識が少しでも早く怖れや古い観念を手放して高次の意識とつながれば、みなさんは、ポジティブな形でスムーズにこれからの変化を体験できます。
 ・・・(中略)・・・ 
ですから、物質次元の意識を進化させるために、みなさんが最初にできることは、いまの状況を「危機」として定義するのではなく、物質次元の意識と高次の意識がつながる「チャンス」ととらえることなのです。

そうすれば、ふたつの意識がより深くつながっていきます。
同時に、高次の意識は、さまざまなひらめきや直感を送り始めます。
すると、物質次元の意識が刺激され、新しい体制をつくり出すアイデアが生まれるので、非常に速く古いシステムと置き変わることになるのです。わかりますか。(p.175-179)
 世界的な金融危機が起これば、おそらく日本国内の民間企業の3分の1は倒産し、失業者があふれ自殺者も増えてしまうだろう。しかし、その状態を、物質次元の意識で捉えているだけなら、「危機」や「悲しみ」の状態に固着する期間が長引くだけなのである。悲しむ人に共感してあげるのは間違いでなないけれど、いつまでもその地点に留まっていても始まらない。ましてや起こる前から「悲しみ」を想定して回避を祈るなんて論外。それぞれの人の心に大きな愛があるなら、高次の意識に則して物質次元の意識を統御し、進化を促進する側で祈り行動すべきだろう。

 

 

【つながっている】
健  エササニ星(バシャールの住むオリオン座近くの惑星)では、すべての人がすべての人と
つながっていると聞いたんですが、そうなんでしょうか。
バ  私たちは全員テレパシーでつながっています。
   みなさんの惑星でも、全員が全員とつながっています。
   それをいつも認識できるわけではないだけです。  (p.150)
 アミの星もバシャールの星(エササニ)と同様にテレパスが集う星である。
 考えてみればすぐに分かることだけれど、人の心が分かるテレパスばかりが集うのであれば、邪悪が蔓延る社会になどなりえないのである。テレパシー能力と社会の進化は、全くもって不可分の関係にある。
 つながってないと、様々な制限が悪用されるのである。現在の地球のように・・・。
    《参照》   『胎内記憶』 七田眞・つなぶちようじ (ダイアモンド社) 《前編》
              【右脳の特性】

 

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