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 政治問題はいつだって好きにはなれないけれど、本を読む気になれないときに手にする本は、政治関係になってしまう。その時の気分が繊細な文章に対応できないからというだけの理由である。
 著者は中国人で、現在、日本の大学で中国人留学生たちへの比較文化論を通して日本文化を教えているそうである。 (p.46) 

 

 

【中国 「反日」 の時代的推移】
 中国の大手新聞『中国青年報』が96年に実施した世論調査で、77%が「日の丸を見ると日本の侵略の悪辣さを思い出す」と答えていますが、わたしが大学生だった80年代初めとは比較にならないほどの高率です。 (p.38)
 毛沢東は、新中国建設後も一貫して「親日」政策を実施し、反日や憎日という今日のようなひどい現実とは比べものにならないほど、日本に対して親善的で、友好的でした。  (p.56)
 現在の日本の青年達は、中国の青年達と同様に、昔の日中関係が友好的であったという事実を直截には知らない。中国とは、日本を悪辣な国と決めつけ、技術を盗み、7兆円にも及ぶ経済援助には決して感謝しない、恥知らずな国でしかないと思っている。少なくともチャンちゃんはそうだ。
 「分断と統治」うぃ基本とする世界支配者の意向に準ずるようになった中国政府が、中国人の反日意識のみならず、日本人の反中国意識を作っていることも確実である。

 

 

【愛国的虚言】
 『愛国的虚言』 は中国文化の一大タブー区域である。もし誰かがこのタブーに批判すれば、それは 『人民の敵』 とされる。たとえば南京大虐殺の被害者数が30万人だということに、多くの中国人は心の中では半信半疑ながらも、口では言えない。・・・。しかしもしも30万人にならないと言えば、皆に攻撃を受け、売国奴的漢奸と罵倒される。もしくは中国人ではないと排斥される。 (p.66)
 これは、韓国でも全く同じである。いや、同等以上であろう。単なる非難にはとどまらない。テレビで人気の司会者ですら、親日発言をしたばっかりに失業している。

 

 

【事実を認めたがらない中韓の卑劣】
 かの安重根すらも日露戦争の勝利は 「千古に稀な事業として万国で記念すべき功績であった。だからこのとき、韓・清両国の有志は、はからずも同じように、自分達が勝ったように喜んだ」 のです。 (p.103)
 日露戦争の前に、日清戦争で日本が勝ったことで、韓国は中華の圧政から解放され、朝鮮人は戦勝国・日本人の名前を持つことを望んだことが発端となって、後に創氏改名の任意制度ができたのである。
    《参照》   『嫌韓流』 山野車輪 (晋遊舎)

              【創氏改名】

 さらに日露戦争の日本勝利を喜んだ安重根が、今度は韓国総督・伊藤博文を暗殺するのである。
 今も昔も、自国では何ひとつできず、日本に対する妬み根性だけの実績を累々と積み重ねている韓国である。
 中国も同じである。
 日本の大陸進出は、満州を開発し、満州近代化の基礎を作ります。さらに汪兆銘の南京政府を立てて、西欧列強が北京・上海・広州など沿岸大都市で設置した租界や、治外法権をすべて排除してくれました。
 またこれらによって中国は、清末以来の軍閥乱立、無政府社会の混乱が収まり、ひとつの中国政府に生まれ変わります。
 この時代の中国指導者であった毛沢東や周恩来が、日本と友好的であった理由がわかろうというもの。<了>