愛と哀しみの果て(1985)原題からするとかなり飛躍した邦題で、恋愛ものだから「愛」というのはわかるが、「哀しみ」という表現が悲劇的な結末が予想できてラストを迎えるのが怖かった。コーヒー園経営に熱意を示さない夫に愛想を尽かして、魅力的なデニスに惹かれるカレン。そして二人は広大なケニアのサバンナで旅をする。うまくいくかのように見えたが、独特の世界観を持つデニスにカレンはやがて違和感を持つようになる。ベタベタした描写はなく、野生動物が多数登場するスケールの大きなアフリカを舞台にして、爽やかな大人の恋を淡々と描いているので、3時間近い長編であるが飽きは来ない。最近、こういった大人の恋愛を描いた作品はあまり見当たらないような気がする。