体調は良いし、ストレスも無い。

失業保険は待機期間無くすぐ受け取れた。

一人暮らしならしばらく遊べる。

私は買い物を楽しみ、ライブに明け暮れた。

毎月開催されてたイベントで、

顔見知りから呼ばれた。

「コイツと連絡先交換してやって」

初めて見る男…

バリバリのパンクスだった。

解雇されて1週間後、

アトピーの診察へ行った。

担当医が顔を見るなり驚いた。

肌を見るともっと驚いた。

「劇的に快復している!何かあったの?」

私は仕事を辞めた事を言うと、

「アナタのアトピー悪化の原因はストレスだね。」

思わぬ発見だった。

それから、ずっと悩まされてた騒音も無くなった。

ドラムもテレビもゲームも聞こえない。

もしかして、ストレスによる幻聴だったの?

今となっては確かめる事はできないが、

精神が壊れかけていたのだろう。

 

解雇通告から辞めるまでの1ヶ月半。

院長の態度は相変わらずだった。

院長と接触しないよう、暇な時間は雑巾を縫って過ごした。

最後の日こそ笑顔だったが、

最後まで復讐の手段を考えていた。

しかし、被害が患者さんへ向かうと困るのでやめた。

私が辞める事で院長は笑顔になる。

先輩も余計な心配が無くなる。

後輩は院長の手下だ。

みんなが幸せだ。

別に良いんだ、私なんて。

後日届いた離職票の退職理由には

「仕事ができないから」と書かれていた。

オマエが邪魔してたんだろうが。

離職票を破ろうかと思った。