ある時、所属してたバンドで、スタジオライブしてみようとなった。
ライブハウスでやるには荷が重すぎる。
呼びたい人だけ呼んで、練習の成果を見てもらおう、となった。

私はパンクスに声をかけた。
速攻で行く!と言われた。
しかし問題が発生。
本格的な人(パンクス)には見せられない!と参加に反対された。
まぁまぁ、お遊び程度のバンドと言ってあるから
そんな目線で見てくれるよ。
と言いくるめた。
最後まで良い顔はしてくれなかった。

スタジオライブ当日。
10人程の見学人の中に紛れるパンクスが1人。
ライブ中はニコニコと笑顔でリズムに乗っていた。
興味のないジャンルであろう。
なんて良い人だ。
その後の飲み会で約束のbeerを飲んだ。
「テンション高くて楽しい人!」
お互いが無職の身。
その日からパンクスは、私の家に3日間滞在した。
その間、居候先では「無断外泊!女か?!」と噂になったらしい。
当時私は、お遊び程度にガールズバンドを組んでいた。
スタジオ練習の時にメンバーに報告。
「えー?!そのバンド知ってる!」
「ライブ行った事ある!」
「すごい人と知り合ったね!」
私はなんだか嬉しくなった。
そんなにすごい人だったんだ。

パンクスと一緒に暮らしてる人のホームページも見つけた。
パンクスの日々の様子を投稿していた。
意味不明な言動はあったが、とにかく楽しそうだった。
一緒にいたら楽しそう。
そして、
一緒にいたら自慢できそう。
まずはメールから始まった。
パンクスからきたメールはテンションの高いものだった。
「突然でゴメンね!今度beer飲みに行こう!!」
何故ビール限定?何故唐突に英語?
何度かメールをやり取りしてるうちにわかった事は、
・拠点はヨーロッパである事。
・今は友達の家に居候してる事。
・聞いた事あるバンドのメンバーだった事。

私の中で感情が動いた。
それは好意なのか、興味なのか、邪な気持ちなのか。
私は当時25歳。
結婚はどうでもいい。
楽しく生きれたらそれでいい。
私の人生に、この人ならどんなスパイスを効かせてくれる?
それはとっても苦いスパイスだった。