皆さま
「魂を視る畳職人【和】の物語」です。
前回の物語はこちらからお読みください。
それでは、その続きを書いていきますね。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「魂を視る畳職人【和】の物語」
~和と洋が再会を果たし夢を叶える~
左眼が見えない和(なごみ)は、ずっと
なりたかった畳職人になりました。
子どもの頃、とても仲の良かった、
理解し合える関係だった従兄弟の洋との
別れ、そして再会。
和は、洋と特別な時間を過ごすことが
できるようになりました。
ずっと、一緒の時間を過ごしたいと
和は思っていたのです。
でも、別れがあり、それは叶わなく
なりました。
大人になったら、和は洋といろいろな
ことをしたいと空想していたのです。
そのひとつが、大人になったら一緒に
お酒でも飲みに行ってみたい、そんな
願いがありました。
しかし、洋があまりにも遠い外国へ引っ越して
しまったことで、それは叶わなくなったのです。
そうして、再会を果たし、和は、そのことを
思い出しました。
「洋、帰りに一杯やっていかないか?」
それを洋に言った瞬間、和は涙で
目の前がいっぱいになりました。
たったこれだけの日常、でも、そこには
奇跡しかありません。
洋は驚きました。
「僕も和と飲みに行きたかったんだ」
とても気の合うふたり、望んでいることも
同じだったのです。
お酒を飲みながら、顔を合わせて
和と洋は、語り尽くしました。
和は、畳職人になるまでのプロセスを
洋に語ります。
洋は、絨毯職人になるまでのプロセスを
和に語ります。
ふたりとも目を輝かせて、語り合うのです。
「もしかしたら、この瞬間を味わうために」
「今までがあったのかもしれない」
ふたりとも同じようなことを感じていました。
そうして夢のような時間は、過ぎて
ゆくのです。