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「あなたと共に生きた龍の物語」
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https://ameblo.jp/chamamitsu0523/entry-12752717298.html
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本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「あなたと共に生きた龍の物語」
~女の子と再会を果たす龍~
大人になった女の子の右肩に
乗っている龍は、今日も女の子と
一緒にいます。
女の子は、大人になり、結婚もして
子どもも産んで親になりました。
龍もその女の子の成長を見逃すことなく
見守り続けます。
龍は今では、女の子から話しかけられる
こともありませんが、変わらずに見護り
続けていました。
そうして、母になった女の子は、
子育てでも悩んでいたのです。
いろいろなことが重なり、女の子は、
苦しんでいるようでした。
だから、龍は、女の子に昔と変わらず
愛を送り続けます。
そうして、そろそろ「僕を思い出して」と
龍は、女の子にメッセージを送るように
なりました。
それは、ぞろ目で見せたり、龍の置物、
空を泳ぐ龍雲、なぜだか行った神社で、
あの手この手で自分の存在を知らせて
いたのです。
龍がそれだけやっていると、苦しんでいた
女の子は、自身のことを考えたりもします。
目の前に起きていることをなんとか
しようとします。
そうしているうちに、段々と龍のメッセージも
受け取れるようになってゆくのです。
龍の愛は、枯れることがありませんでした。
女の子が気がつくまで、送り
続けるのです。
「なんだか、龍が気になるなあ」
女の子は、そう感じるようになりました。
龍は、「お、気がついてくれたかな」そう
感じているのです。
うれしくなった龍は、もっともっと
自分の存在をアピールするようになります。
もっと目立つように出現したり
するのです。
そうすると、多くを忘れている女の子の
微かな記憶が蘇ってゆきます。
「そういえば、子どもの頃ずっと龍と一緒だったな・・・」
龍は、胸が震える想いがします。
「やっと思い出してくれたんだね」
女の子も胸のあたりが震えていました。
龍が再び女の子と再会、統合されて
いく瞬間だったのです。
女の子は目を閉じています。
そこは、どこか山の奥の滝でした。
滝の前で、水が落ちる音を聞きながら
目を閉じて、ずっと一緒にいた龍を
想いだしているのです。
龍も、せっかくなので、神聖な
この滝の水を浴びて、女の子に姿を
見せることにしました。
女の子が目を開けると、滝のところに
立派な龍が存在するのです。
怖くなるくらい大きいのですが、
龍が怖がられることはありません。
龍は、ずっと一緒にいたはずなのに、
とても懐かしい気持ちになっていました。
どうやら女の子も同じ気持ちのようです。
「久しぶり」
「僕はずっと君と一緒にいたんだよ」
龍は、大人になった女の子の表情が、
久しぶりにあの頃の幼少期の頃の顔に
戻っているような気がしました。