皆さま
「魂を視る畳職人【和】の物語」です。
前回の物語はこちらからお読みください。
それでは、その続きを書いていきますね。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「魂を視る畳職人【和】の物語」
~目の前の出来事は必要なことが起きているだけ~
左眼が見えないながらも、畳職人として
活躍を始めた和(なごみ)は、一時期
ひたすら目の前の畳を作り上げていく
そんな時を過ごしていました。
本当は、お客さんと向き合って
じっくりと畳を作りたかった和でしたが、
たくさんの畳を短い時間で作る経験も
してきたのです。
でも、それは、一時だけでした。
その経験があったからこそ、和は、
その後、じっくりと畳と向き合いながらも
多くの畳をクオリティ高く仕上げていくことが
できるようになったのです。
それは、たくさんのいろいろな畳を
作るという、経験がもたらした結果でした。
そうして、和は、多くの畳を制作し、
大きな評判を生むようになったのです。
「魂を視て作る畳」
思い返せば、起きている出来事は、
全て必要なことばかりでした。
左眼が見えなくて苦しんだ時間も
長かった和ですが、今ではその
左眼で魂を視ることができるおかげで、
クオリティの高い畳を作ることができています。
家族関係で苦しんだことも、
人と違うと揶揄されてことも、
畳を作る際に、依頼者の気持ちを
汲むことに繋がっていました。
全ては繋がっているのです。
畳の編み目がどこまでも繋がっている
かのように。
和のその人生があったからこそ、
今の畳が作れているのです。
少しでも違えば、今の畳が作れては
いません。
だから、目の前の出来事は、
全て必要なことばかりなのです。
和は、呟きました。
「どう、解釈するか?」
「たったのそれだけなのだ」