皆さま
「魂を視る畳職人【和】の物語」です。
前回の物語はこちらからお読みください。
https://ameblo.jp/chamamitsu0523/entry-12750340219.html
それでは、その続きを書いていきますね。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「魂を視る畳職人【和】の物語」
~畳職人になるまでの葛藤~
左眼が見えないが畳職人になった
和(なごみ)ですが、畳職人になるまで、
相当な葛藤も抱えて生きていました。
それは、家族の反対です。
「畳職人になる」
そう両親に話した和でしたが、
「左眼が見えないのに無理よ」
「やめておいた方が無難だ」
そう言われてしまいました。
和は困りましたが、自分でもなぜだか
畳職人になるしかないと思っていたのです。
だから、どうやったら家族が納得
してくれるか考えました。
他にも学校の先生も反対したのです。
「ただでさえ細かい作業」
「お前にできるのか?」
「怪我でもしたらどうする?」
和は、もっともらしいことを並べられ、
言葉を窮しましたが、そうは言っても・・・と
自分の道を考え直した方がいいのか、
自問自答するのです。
それは、確かに左眼が見えないということも
ハンデになると和自身も感じていたからです。
「それでもやろうとするのは、なぜなんだろう?」
「もっと、他に大きな意味が隠されているのだろうか?」
和は、畳の上で大の字になりながら、
自分がなぜ、畳職人を目指すのか問うて
いるのです。
毎日毎日、そのことを考えました。
そのことで、不思議と自分の左眼と
向き合うことになったのです。
見えない左眼と向き合ったのは、
和自身初めてのことでした。
だから、とても怖い気持ちもあったのです。
嫌な思い出もたくさん思い出されました。
嗚咽をしながら、泣いてしまった
夜もあるのです。
それでも、このことをきっかけに
畳職人である前に、和が何者なのか、
それを自分で問い続けて、答えを探し
続けました。
「自分と向き合い倒したのです。
夜中に起きて、そのまま向き合うこともありました。
通学路、走る車を横目に向き合うこともありました。
授業中もそうです。
高校生という多感な時期を、なぜだか
和は、自分と向き合うことに費やしていました。
周囲の友だちは、なんだか順調そうに
見えて、羨ましくも思ったのです。
でも、和は、そのタイミングでは
ありませんでした。
もしかしたら、人より早くこの
「自分と向き合う」ことが必要だったの
かもしれません。
だからこそ、家族も学校の先生も
和に押し切られる形で、畳職人になることを
承諾せざるを得なくなったのです。