皆さま

 

「魂を視る畳職人【和】の物語」です。

前回の物語はこちらからお読みください。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「魂を視る畳職人【和】の物語」

~最大の理解者との別れ~

 

左眼が見えない畳職人の和(なごみ)、

そこまでには、様々な経験を経たのです。

 

幼少期、なかなか和を理解してくれる

人は現れませんでした。

 

「人と違う」

 

そう扱われることが大半

だったのです。

 

それこそ、和自身も、「人と違う」と

心底、無意識に信じていたからこそ

ではありました。

 

その中で、和を理解してくれていた

同志のような存在、それが、従兄弟の

洋(よう)だったのです。

 

和と洋は、大の仲良しでした。

 

和もどこか、洋がいてくれているから、

自分も存在できている、そんな感覚に

なっていたのです。

 

でも、和と洋のそんな間柄は長くは

続きませんでした。

 

洋が、家族の事情で遠くの異国へと

引っ越すことになったのです。

 

小学生のとき、それは訪れました。

 

和は、洋と離ればなれになって

しまったのです。

 

数ヶ月に一度、定期的に会うことで

充電できていた和、それが、もう

これからは叶わなくなります。

 

和は、洋のお見送りへ行けませんでした。

 

本当は行きたかったのですが、

別れる、離ればなれになるという現実を、

和は受け入れることができなかったのです。

 

洋が旅立ちの日、和は、家に

いました。

 

「風邪をひいたから、行けない・・・」

 

和は、見送りに行く父と母にそう

伝えたのです。

 

父と母は、「しばらく会えないんだから」

「洋くんとのお別れしなくていいの?」

和に、いろいろと言いました。

 

でも、ある意味頑固な和は、頑なに

首を縦に振ることはありません。

 

本当は、寂しく悲しくて、行かないでほしくて

たまりませんでした。

 

でも、そんなことを言ったら、洋の

家族に、洋に迷惑を掛けると思って

言わないのです。

 

和は、父と母と妹が空港に出かけてから、

ひとり泣きました。

 

こんなに涙が出るのだろうか?と

ふと疑問に思うほど涙を流したのです。

 

そう、それは、和がこれから携わってゆく

「畳」の上での出来事でした。

 

洋は、空港で、和が来ないことを知って、

とてもガッカリとしています。

 

それは、そうです。

 

洋にとっても、和は、特別な存在

でした。

 

「また、必ず会おう」

 

洋が和の家族に手渡した手紙には、そう

書いてあったのです。

 

この日を境に、和の心にはぽっかりと

穴が開いたように、空虚な時間を

和は過ごしました。

 

小学生の和にとって、その穴を埋める

何かを見つけることは、至難の業だったのです。

 

【終わり】

 

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