皆さま
「魂を視る畳職人【和】の物語」です。
前回の物語は、こちらからお読み
いただけます。
【自己紹介】
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「魂を視る畳職人【和】の物語」
～地球に生まれてきた日～
1980年代初頭、ひとつの魂が
地球にやってきました。
その魂は、地球での名を和（なごみ）と
言います。
宇宙に漂っていたその魂は、星より明るく
光っていたのです。
魂は、突然思いついたように、
地球に向かって、瞬時に移動を果たしました。
そう、辿り着いた場所は、人間の
お腹の中です。
お腹の持ち主は、後に和の母となる
人物でした。
和が地球にやってきた瞬間であり、
母に命が宿った瞬間でもあるのです。
そうして、しばらくすると、
和は、母のお腹から誕生してきました。
それは、それは、地球での
新しい家族たちは、和の誕生を
歓びます。
おじいちゃんやおばあちゃん、
お父さん、お母さん、たくさんの
家族の仲間入りをするのです。
和は、地球上に生まれてきて、泣いて、
泣いて、泣きながら、祝福されていることを
魂に刻んでゆきます。
「おめでとう」
「よく生まれてきてくれたね」
「本当にありがとう」
和の母は、初めて産んだ我が子を抱いて、
「ありがとう」と言いながら、涙をこぼして
いました。
和も暖かな母の温もりを感じながら、
その瞬間を大切に胸の中に集めてゆきます。
地球に生まれてきた和、わずかに
左眼がキラリと光っていました。
そのことに気がついた人は、誰も
いません。
【終わり】
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