皆さま

 

「魂を視る畳職人【和】の物語」です。

前回の物語は、こちらからお読み

いただけます。

 

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「魂を視る畳職人【和】の物語」

~畳に教えられたこと~

 

左眼が見えないものの、畳職人となった

和(なごみ)、ここまで来るのには、

伝えきれないほどの物語があります。

 

和は、小さい頃、とってもネガティブな

思考を持っていました。

 

今でも、その癖が出てきてしまうことも

ありますが、切り替えて笑って過ごして

います。

 

和の小さい頃、左眼が見えないことで

いつも落ち込んでいました。

 

どうにもなるわけではありませんでしたが、

左眼が見えないことで、他の人と同じことが

できないこともあったと感じていたからです。

 

どうにもならないことを和も、わかっていながら、

考え続けていました。

 

そのせいなのか、学校では、和に意地悪を

する人も現れます。

 

和にとっては、慣れたものですが、

うれしいものではありません。

 

頼みの綱の家族は・・・不仲・・・で、

やっぱり孤独感を抱えて生きてきました。

 

和も小学校から家に帰ってくると、

ドッと疲れているのです。

 

サラリーマンが一日働きづめで、

満員電車に揺られて帰ってきている、

それくらいの疲れを和からは放たれています。

 

ドッと疲れた和、帰ってくると

真っ先に行く場所がありました。

 

それは、「畳の部屋」

 

ここばかしが、和にとっての落ち着く場所

だったのです。

 

誰も邪魔しない、誰も嫌なことを言ってこない、

心地よい場所、別の空間が広がっているようでした。

 

和は、畳の上に大の字になって寝転びます。

 

天井を見上げ、畳の独特の匂いを

五感で感じながら、気持ちが落ち着くのを

和も感じていました。

 

疲れ切っていた和は、ウトウトと

眠りに就いてしまいます。

 

寝転んだ和に、畳が気持ちを

伝えるのです。

 

幾度となく伝えてきました。

 

ウトウトとしている和は、まどろみの中で

畳の声を聞いているのです。

 

「大丈夫だからね」

「和、和、ひとりじゃないよ」

「孤独じゃないからね」

 

「それから、左眼のこと」

「絶対に大丈夫だから」

 

「現実世界は見えないけど」

「この先、和の必ず役に立つときが」

「くるから」

 

「いつか必ず、今の経験全てが」

「役に立つときがくるからね」

 

「これは、僕たち畳からのお知らせ」

「いつも畳を愛してくれている」

「和にだから教えてあげる」

「お知らせ」

 

「いつもありがとうね」

 

和は、まどろみの中、畳からの声を

聞いていました。

 

それから、どれくらいの時間が経った

のでしょう。

 

和が次に目を開けたとき、あたりは

もう真っ暗になっていました。

 

カーテンの隙間から月の光が入ってきて、

畳の部屋をうっすらと輝かせています。

 

「不思議な夢をみた」

 

和は、目をこすりながら、畳から

起き上がります。

 

畳と和の身体がこすれる音が、

部屋の中に響くのです。

 

和の見えないはずの左眼に、ほんの少し

月の光が差し込んでゆきます。

 

【終わり】

 

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