皆さま
「魂を視る畳職人【和】の物語」です。
前回の物語は、こちらからお読み
いただけます。
【自己紹介】
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「魂を視る畳職人【和】の物語」
~人生の課題を通じて自分軸をたぐり寄せる~
左眼が見えない畳職人の和(なごみ)、
畳職人になるまでも人生の課題に直面しました。
例えば、和には、とても気の合う
従兄弟の洋(よう)がいたのです。
でも、小学生の頃に、洋は海外に引っ越して
しまい、それから会えなくなってしまいました。
和は、別れからとても大きな哀しみを
感じていたのです。
それも、和が持ってきた人生の課題
でした。
哀しみ続ける時間も多く過ごしたのです。
それほどまでに、和と洋は、気が合い、
会って遊ぶことがかけがけのない楽しみ
でした。
でも、それが叶わなくなったのです。
和は、その後、どこか生きる希望みたいなものを
失っていた時期もありました。
それくらいショックだったのです。
和は、それから、誰と会っても
新しい友だちができそうになっても、
洋と比べてしまいました。
他にも、洋だったらどうするだろう?
そんな風に考えるようになったのです。
そう、和は、そうやって、一度自分軸から
かけ離れるという課題に入ってゆきました。
そうして、孤独とか分離の状態を
味わうのです。
それから、ようやく和は、自分がどれだけ
自分軸からかけ離れていたことに気がつきます。
「僕は、洋ではない。和だ」
たったこれだけのことに気がつくまでに、
時間が必要でした。
でも、和にとってとても大切な気づきと
なるのです。
そうして、和は、「自分だったらどうするのか?」
そう考えるようになっていきました。
自分軸をたぐり寄せ、それを太く
逞しくしてゆくのです。
それでも、和は、洋のことも大好きでした。
だから、「いつの日か再会したい」
そんな純粋な想いも和は、胸に秘めて
今日も生きるのです。