皆さま
楽に生きる方法を教えてもらいました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
あ、最近夜も更新をしているので、
よかったらこちらもお読みくださいね。
朝の物語とは、また違う軽いエネルギーで
書いておりますよ~。
【自己紹介】
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「楽に生きる方法を伝うる物語」
~身体の中を流すイメージ~
森の中に寅が住んでいました。
寅は、毎日必死に狩りをして
生きています。
その原動力は、溜まりに溜まった
哀しみでした。
それは、小さな頃から溜めていった
「感情」です。
その哀しみを埋めるかのように、
寅は狩りをしていました。
だから、とてもじゃないけど
楽に生きることなどできていません。
毎日、一日が終わると疲れ切って
いました。
「また、明日も狩りをして生き延びなければならない」
そんな、義務感をもちながら・・・
でも、本当の理由は、その哀しみを
埋めるためだったのです。
寅は表面的な意識では、そのことに
気がついてはいません。
今日も寅は、その哀しみを埋めるために
森の奥へと狩りに出かけていました。
なんとか、獲物を捕らえた帰り道、
辺りはすっかりと暗くなっています。
そこへ、真っ白に光るフクロウが
やってきました。
疲れ切っている寅の頭に、静かに
フクロウは止まります。
寅は、最初はうっとうしそうに
しましたが、なんだかこのままで
いいような気がして、そのまま
歩き続けます。
真っ白に光るフクロウは、寅の頭の上で
語り掛けました。
「寅さん、あなたは、なんのために」
「狩りをしているのですか?」
寅は、素直にこう答えます。
「生きるためだ」
「では、なんのために生きるのですか?」
寅は、自然と少しうつむきます。
「・・・」
「哀しみを埋めるために生きていませんか?」
「・・・」
寅の胸の辺りがグッと音を立てて、
哀しみが存在感を露わにするのです。
寅は、お手上げでした。
「寅さん、あなたは感情を溜めてきました」
「それが、今、胸の辺りに塊になっています」
「もう、それがわかるでしょう?」
「感情は、悪いものではありません」
「それを留めようとするから」
「身体の中で悪さをします」
「感情を流してみてください」
「身体の中で流すのです」
「ただただ、感情は感じてください」
「そして、その感情を埋めるために」
「生きるのをやめてみること」
「そうすることが」
「この森で楽に生きるための」
「方法です」
「いいですね、寅さん」
「溢れてくる感情は、あなただけの」
「宝物です」
「それは、湧き出たもの」
「自然にしていてあげてください」
「感情は、身体を巡って」
「きちんと排出されてゆきます」
「それが、循環です」
「そうすることで、必ずや」
「楽に生きることができるように」
「なりますよ」
「森の中での生き方は、非常に」
「シンプルなものです」
寅は、歩きながら、頭の上で
白く光るフクロウの言うことを
半分意識がないような状態で
聞き入っていました。
でも、寅の胸のあたりは、それが
本質的なことだと理解しているようです。
それを聞いた途端、胸のあたりにあった
哀しみの塊が蠢いていることがわかりました。
それが、音を立てて、崩れてゆき、
身体を駆け巡り、宇宙へと出て行くことを。
寅は、それから浄化が進み、
出てくる感情をできるだけ、そのまま
感じ取ることで、森の中を楽に生きる
ようになりました。
周囲の動物たちも、寅に笑顔が増えたと
評判になっていったのです。