皆さま
オウムのちゃまみつが
戻ってきております。
下記から以前の物語を読むことができますよ。
好きなことをしていても気が付くと、
自分の意識が外側に向いてしまいがちです。
それでも、本人が満足しているのなら
いいのですが、どこかで違和感を感じたり
します。
そんな際は、オウムのちゃまみつに
聞いてみましょう。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「自分に集中して生きる物語」
~オウムが見直す~
オウムのちゃまみつは、看板を書く仕事を
行っていました。
くちばしで器用に筆をくわえて、看板に
躍動感のある文字を書いていきます。
それで、師匠の雲十郎が経営する
看板屋さんは、とても繁盛をしていったのです。
でも、いつしかオウムのちゃまみつは
看板を書くときに、周囲がどう思うか?
そこを考えるようになっていきました。
最初は、自分のできる限りの力を発揮して
看板を書いていましたが、徐々に求められるものに
シフトをしていったのです。
もちろん、それも大切なことではありますが、
それを続けることで、オウムのちゃまみつに
違和感を持たせることになりました。
オウムのちゃまみつも書いていて、どこか
最初の楽しさがなくなっていたのです。
もちろん文字にもそのことは現れます。
たしかに、うまく綺麗に、書かれています。
でも、その一番の魅力だった躍動感は
なくなっていったのです。
白い毛並みが特徴的な師匠雲十郎は、
それを見事に見抜いていました。
「自分に集中をし直して書いてみなさい」
迷えるオウムのちゃまみつに、師匠雲十郎は
白い羽をフワッとさせて、そうとだけ言ったのです。
オウムのちゃまみつは、雲十郎にお礼を
言って、もう一度、自分に集中してみることを
意識していきました。
今までは書きながら、お客さんの顔が
浮かんできたり、どうしたら喜ばれるか
ばかりに意識が集中していました。
それを原点に返って、自分の書きたいことに
集中することにしたのです。
久々にオウムのちゃまみつも汗をかきながら
書き上げました。
少し肩で息をしているようです。
その書きあがった看板を雲十郎は、
静かにうなずきました。
オウムのちゃまみつも少しの満足感を
得ることができたのです。
それは、作品がいいというよりも
自分に集中することができて久しぶりに
楽しむことができました。
作品はというと、原点に返った通り
躍動感に溢れています。
しかし、ただ躍動感があるだけでなく
ここまでの経験が追加されているように
その中に柔和な雰囲気も、親しみやすさも
感じられる作品になっていました。
オウムのちゃまみつは、満足そうに
小さく鳴くのです。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。