皆さま
最近おひたしが美味しくてたまりません。
特に「むらさきつるな」なんて最高です。
今回は「道端で起きている幸せを綴る物語」の
以前掲載した長編シリーズの再掲載です。
「夢にたどり着きたい祐一郎さんが道案内をしてもらった物語②」
前回の記事はこちらからご覧ください。
メガネを拭き拭きしてもらったことで、
ぼんやり見えていた日本のお城がはっきりと
祐一郎さんは見ることができました。
「あれ、もしかしたら僕は日本のお城に行きたいのかも」
祐一郎さんは女性に語りかけるでもなく
そう呟きました。
しかし、祐一郎さんは洋風のお城を目指して
様々な苦労をして歩いてきました。
いや、やっぱり洋風のお城をこのまま目指した方が
リスクもないのではないだろうかと、
祐一郎さんは葛藤しています。
女性は改めて祐一郎さんに聞きました。
「あなたはどこへ行きたいですか?」
「え、いや、それはもう洋風のお城に行った方が良いと思います」
「良いと思うとは?どういうことですか?」
「まあ、ずっと目指してきたわけですし。見てくださいこの装備」
祐一郎さんは鎧や大きな鞄を女性に見せつけるような
仕草でため息をつきました。
「では、このまま洋風のお城を目指していきましょう」
女性は気が付けば祐一郎さんと一緒に歩いています。
祐一郎さんは女性を見て、なんて軽装なんだろうと
疑問に思っていました。
そうして、洋風のお城を目指して祐一郎さんと女性は
歩き始めました。
しばらくすると、アップダウンも激しくなり
獣道も永遠に続いているようでした。
洋風のお城に近づいているはずでしたが
木々に囲まれていて
洋風のお城の姿が見えなくなっていました。
祐一郎さんは次第に不安が増していきました。
「洋風のお城はどこにあるの」
「このまま進んでいいんだろうか」
「本当に洋風のお城に行きたいのだろうか」
「たどり着いても何もなかったらどうしよう」
祐一郎さんの不安は大きくなっていき、
段々と苦しくなってきました。
祐一郎さんは意識したわけではありませんでしたが、
隣を歩いていた女性を見てみました。
女性は余裕の表情で笑みさえ浮かべています。
祐一郎さんは自分が不安で仕方なかったので、
女性の態度を見て苛立ちを募らせました。
「まだ、このまま進みますか?」
「当たり前じゃないですか!ここまで来て引き返せるわけないでしょう!」
強い口調で祐一郎さんは女性に言い捨てました。
すると、女性の頭越しにくっきりと日本のお城が
見えていることに祐一郎さんは気が付きます。
あまりのインパクトに祐一郎さんは言葉出ませんでした。
代わりに腹の底から湧きあがる想いに気が付きました。
「僕はあの日本のお城に行きたい」
言葉はありませんでしたが、女性はその
祐一郎さんの姿をじっと見ていました。
【~続く~】
皆さまいかがでしたでしょうか。
祐一郎さんは日本のお城がくっきりと
見えて、とても気になっていましたが
やっぱり洋風のお城に行くことにしました。
歩き続けると今までより難儀な道が
続いていました。
祐一郎さんは不安になってしまいました。
そこでも再び日本のお城が再び
姿を現しました。
そしてやっぱり行きたいということを
祐一郎さんは実感したようでした。
祐一郎さんは目的地を変更するという
決断をするのでしょうか。
続きは次回書きたいと思います。
現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が
このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる
きっかけになったら嬉しく思っています。
世の中には親切な人は意外といます。
そんな願いを込めて書いています。
何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。
皆さまよろしくお願いいたします。