「ハリを刺す」とはどんなことか。①
「ハリを刺す」という現象の解明が
「本来の学問」の建設のスタートである。
では、「ハリを刺す」とはどういうことか。
現在は、ハリより少し長い細い「管」にハリを入れて
はみ出したハリの柄を叩きポンと刺入することが
一般的である。
しかしこれは、縦に刺せば4ミリ、
横に刺してもどんなに浅くても、1ミリは刺してしまう。
これでは
「厚さ0,06~0,2ミリの表皮」を通過して
真皮、皮下組織にまで達してしまう。
ハリは「ツボ」に刺して効果を挙げるものであり、
ツボは表皮にある。
いま行われている「ハリ治療」と称するものは
単なる皮膚からの「刺激療法」である。
「ハリ治療」の本質は
明確に「古典」に記され残されているように
「表皮」に刺すことである。
これを後代の「学者」たちが誤読し伝えたために
すべての「鍼灸学」では間違った「ハリの刺し方」を
教えているのである。
誤読は、最も重要な「ハリの刺し方」。
原文は「正指直刺無左右」とある。
これ古典時代の医人たちには
「ハリは、正しく指を針先をあて
素直に左右にぶれないように刺す。」
としか読めないのである。
これを「縦に刺す」と読むのは、この「直刺」を誤読したのである。
偉い学者たちが前後の「正指」も「無左右」も無視して解釈して築いた
既成の「鍼灸学」を信じて刺しているだけである。
私は、四年近く前の自己治療体験と
恩師の丸山昌朗先生(古典派漢方医)から学び
「直刺」を縦に深く刺す誤りを知り
新たな「ハリ医学」の建設に
スタートしたのである
ハリを表皮に沿って浅く刺した場合と
真皮・皮下組織に達した場合では
どのような違いが「生きた身体と心」に
生じるのかの実態解明が
真の学問としての「ハリ医学」の土台である。
(次へ続く)
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