昨日、6ヶ月放置していた髪をようやく切ってきました。肩のあたりまで。
本当はもっと短くしたいんですが、ランニングすることを考えると結べる長さが最優先。
すごく頭に汗をかくため、短くしてしまうと髪が濡れて束になって、汗がその先から滴ってくるんですよ…。
言うほど走ってないくせになんでこんなに縛られてるのか、我ながら謎。
桜の季節に氷の話、後編です。
酒が美味しくないので飲酒することもなく、さわやかに目覚めて朝風呂へ。
その後、万全の体調なら楽しみでしかない朝食の時間です。
はい、オシャレーーーー!!
夕食もでしたが、朝食もとても丁寧に作ってくれています。
食感だけで野菜が新鮮なのがわかるサラダには2種類のドレッシングが付いていて、気に入ったらレシピ渡しますって書いてあったんですが、味がわからないだけに「どちらか選んでレシピもらって帰らないと、逆に気に入らなかったとか思われるんじゃ…」とか余計な考えに捕らわれ、実に落ち着かない。
食材や皿?盆?にもこだわりがあるようで、説明の用紙が添えられていました。
ムダな気遣いで胸と腹がいっぱい。
部屋に引き上げてから、チェックアウトまで外を散歩することにしました。
前日、部屋の窓から見える海いっぱいに流氷が浮かんでたんですよ。
宿の人に訊くと、流氷は風や潮の流れであっという間になくなるとのことで、明日もまだそこにあるかどうかは神のみぞ知ると。
それが翌朝も変わらずびっしりそこにあったら、見に行かなきゃ損でしょう。
私、流氷見に来たんだし!
完全防寒で外へ。
北海道って屋内が異常にあったかいのでつい忘れますが、やっぱ外は寒っむ!寒暖差!
で、目の前の流氷、迫力すごっ!!(語彙力…)
隙間があるところはじっと見てるとゆらゆら揺れていて、浮かんでることがわかります。
大きな氷にはつい乗りたくなりますが、流氷は潮や風であっという間に岸から離れてしまい、沖に流されたり海に落ちたりしたら命に直結するので、地元では小さいころから流氷に乗るのダメ絶対!!と教わるそうです。
毎年浮かれた観光客が流されて騒ぎを起こすんだとか…。
この時も、海岸から少し離れた流氷に座ってグラビアみたいなポーズで黄昏れてた人がいました。
多分あれも観光客(ついでに言うと外国人)。
遠い遠い水平線の先までずっと流氷。
これ、ロシアからきてるのか…すごいスケール感だな~…。
自然ってすごい。
止まっているようで動いているので、いつまで見ていても飽きません。
が、迫る出発時間。(あと、ド寒い)
化粧も荷物整理もしてないので急いで撤収。
宿のおじいさんにウトロのバス停まで送ってもらい、斜里に戻るべくバス乗車。
今日も乗客は8割以上がインバウンド。
聞こえてくるのは中国語ばかりで、日本語の方がレア。あれ、北海道って日本だよね?
バスから見えた流氷。
海から奥側の車線からなので、手前に道路とガードレールが写ってますが。
すっごいびっしり。
この旅から帰ってすぐ、羅臼でシャチの群れが流氷に閉じ込められたニュースが流れました。
Xなんか見てると、冷静なのはわずかな道民らしき人で、助けてやれ的な意見が大多数。
砕氷船出せとか重機出せとか空から吊り上げろとか金も出さずに口ばっか出してた奴ら(毒)、一度自分の目で見てきたらいい。
もしかすると私も今回この旅に出ていなければ同じようなことを考えたかもしれないけど、これを見た後ならこんな大自然相手に砕氷船(しかも観光用)や重機なんて太刀打ちできるわけがないことが感覚でわかります。(ヘリなんか重量の問題で論外)
その後風で流氷が流れたのか、シャチは脱出できたようで何よりでしたが、仮にそのまま死んでてもそれも自然の一部だと納得できると思います。
それは北海道の大自然が持つ圧倒的な説得力。
知床斜里に戻り、次なる目的地へ向かって乗車。
来る途中に吹雪にでも遭ったのか、お化けみたいな顔した電車がきた。
天気はいいですが、気温はもちろん氷点下です。
風はないのに空気が超冷たくて手袋せずにはいられない。
本州では体感したことのない、北国にしかない空気でした。
ここから1時間半かけて標茶(しべちゃ)という駅まで。
電車の中で、この日が予約開始日だった鹿児島への往路の新幹線を取る。
旅の途中で次の旅の手続きをするって、楽しみが続く感じで贅沢だな。(お金は吹っ飛んでいくけど)
標茶には“SL冬の湿原号”に乗るために来ました。
釧路と標茶を40分強で繋ぐ観光列車で、運行は冬季限定、1日1往復。
釧路から来たSLが準備中。
おもしろいのが、釧路→標茶は機関車が正面を向いて走りますが、転車台がないので標茶→釧路は後ろ向きに走るんです。
つまり写真でこちらを向いてる側が列車に連結するということ。
まあ、走り出したら乗ってる客からは見えないんですけど。(カーブでは見えるか)
標茶のコンビニでちくわパンを昼ごはんとして食べたり、サングラスがなくなったり(状況から多分掏られた)しながら1時間半待機して、いよいよ乗車。
全席指定なので、あらかじめ予約しています。
この列車もほぼ満席。その8割が…もういいか。
私、釧路湿原って初めてだったんですがすごくいいところですね。
今度は歩ける季節に歩きに来たい。
ちなみに車窓から見える動物はエゾシカばかりでした。(標茶までのJRでも普通に見た)
昨日ウトロの道の駅で「エゾシカ駆除中」と貼り紙がしてあったので、増えてるんでしょうね。
可愛いけど、可愛いだけじゃ済まないんだよね。
(で、写真一枚)
釧路ではプリンスホテルに宿をとり、夕飯は安定のセコマ。
懲りずにビール、でも苦いだけだとがっかりなので350ml。
飲まないので寝るのは早い。
この旅、毎日21時には夢の中。
最終日は千歳に帰るだけ。
地図で見ると釧路ー千歳なんか2時間くらいで行けそうに見えるけど、実際は3時間半。
そりゃどうしたって帰るだけになる。
特急とかち。
最初はガラガラでしたが徐々に埋まり、最後の停車駅帯広で満席になりました。
釧路駅名物のいわしのほっかぶり寿司。
私は半分がさばのほっかぶりになっているものを選びました。
光物大好きなので味覚障害でも素通りできない…。
最初の一口目で、遠くに酢の風味を感じた気がして味覚に希望が生まれるw(が、結局その後も状態は変わらず)
味がわからなくても、上に乗っている薄い大根の食感が楽しめました。
次、釧路湿原に歩きに来た時にまた買おう。
最終日はほんっとにいい天気で、車窓に入る光がまぶしいことまぶしいこと。
単純に太陽による上からの光だけでなく、積もった雪にも反射するので眩しさ2倍。
ただでさえ眩しがりなのに、サングラスなくなって目が開かない…。
席を予約するときは太陽の位置も考えて取るので、太陽と反対側なんですけどね。
通過する川ほとんど凍ってる。
川といえば、通過した途中の小さな川のほとりに、一瞬ですがタンチョウを見ました。
釧路湿原の途中の駅に茅沼(かやぬま)駅というタンチョウに餌付けをしている駅があって、そこで見られるタンチョウを目を皿にしてガン見してきたんですが、まさか名もない川で野良タンチョウを拝めるとは!(※茅沼駅のタンチョウも野生です)
旅でスマホなんか見てたら損するね、ほんとに。
しかし3時間半もかかるってどんな遅い特急かと思ってたら、特急ひだの3倍はスピードがあるちゃんとした特急でした。
単に北海道が広すぎるだけだった件。
あ、ちなみに特急ひだは平均時速60km程度で、時に並走する車に抜かれる特急とは名ばかりの遅っそい特急です。(ひどい言い方)
スキーリゾートで名を馳せているトマム周辺は大雪が降ってました。
これだけ広いと、同じ道内でも全然天気が違う。
だいたいテレビの天気予報も30ヶ所以上出てくるから、道内網羅に5分はかかるもんな。
南千歳で降りて乗り換え、千歳空港に到着。
またも昼の時間帯でしたが、すでに食への興味がほぼ皆無になっており面倒でしかないので、ただ土産を買いながら2時間過ごし、珍しく定時から15分ほど遅れた飛行機で愛知に帰りました。
今回の旅、おーろら号に乗れなかったり知床五湖をウォークできなかったりと残念なこともありましたが、最後には「旅なんか少しやり残すくらいがいいのかも」と思えていました。
特に効率を重んじるせっかちな私は、予定を全部こなしてしまうとおそらく二度と来ない。
そう考えると、道東に気持ちが残ったのは良かったんじゃないかと。
効率を重んじるせっかちな私(2回目)にそう思わせるほど、北海道は雄大でした。
あと、結果的に時期は最高だったと思います。
実は当初この1週間前を予定していたんですが、千歳ー女満別の飛行機が取れず諦めた経緯が。
ですがなんとその週、こちらでもニュースになるほどの悪天候に北海道が見舞われ、そこで行ってたら知床五湖どころか、おそらく千歳、進めて網走から動けなくなってた。
原生林の森で数メートルもの雪の上を歩けたのもきっと前週の大雪のおかげだし、それだけの寒波がきたから流氷も大挙して押し寄せたんでしょう。
本来、流氷は2月初旬から見られるとされていて、この大寒波がなければもしかしたら流氷は見られなかったかもしれない。(日程1/31〜2/3)
宿のおじいさん曰く「例年、流氷はだいたい3月末くらいまで」と言っていました。
でも昔に比べて氷は小さくなって溶けやすくなってるとも。
そして私が愛知に帰ってからしばらくして、北海道は徐々に気温が上がり、春とも思えるような暖かさに。
2週間も経った頃には、北海道に赴任している先輩から流氷が全部溶けたらしいと聞きました。
その後もずっと暖かかったわけではないので、再び流氷も来たことと思いますが、私の旅という観点ではこれ以上ないタイミングだったと思います。
私の流氷旅行に悔いなし。














