もうここに戻ることはないんじゃないか…と思ってましたが、書きたくなるタイミングってちゃんとあるものですね。
どうにか前後編の2回で済ませたいので、余分なことは排除で進めます。(かと言って短いわけではない)
金沢マラソンへの参加を決めたのは、入金期限締切1時間前。
そこからの手配ではただでさえ少ない金沢市内の宿など当然取れず、どうにか確保したのは金沢から電車で20分、駅から徒歩20分の能美市にあるスーパーホテル。
部屋から撮った写真。
隣にすしべん(ローカルレストラン?)があるだけで、本当に何もない。
手前の道路は能美根上スマートインターの出入口です。
土日の金沢周辺の天気は、土曜雨、日曜も9時頃まで雨。
わかっていたのに傘を忘れて、駅とホテル間をデカいスーツケース転がしてどう動こうか色々考えていたんですが、両日とも私が歩く時間帯は雨が上がってくれました。
日頃のおこないも性格も悪いんですが、奇跡のラッキー。
当日朝はラグビーW杯の決勝を見ながら準備して、勝敗が決したところでチェックアウト。
朝6:22分の電車でしたが、ランナーでかなりの乗車率。
ああ、そうだそうだ。
マラソン大会の朝ってこうだった。
金沢に着く頃には通勤電車も真っ青の満員御礼で、大きなスーツケースが申し訳なかったです。
金沢に着いたら、まずは今日泊まる宿に行ってスーツケースを預け、7:00〜7:30のシャトルバスでスタートの金沢城公園へ。
雨は上がりました。
寒くもないしやることもないので、早々に上着を脱いで荷物を預ける。
女子トイレの行列に、直前に転倒して歩けないくらいの怪我をしたにも関わらず、走る気で金沢入りしているみやみさんを探してみましたが(みやみさん=スタートまで延々トイレに並んでるという思い込み)、見つからなかったのでおとなしくスタートブロックに入ります。
ブロックはGでした。
ゴールタイムは4時間で出した気がします。
ハッタリでも3時間59分にしないところが、己の実力をよくわかっていると言えます。
Gブロックの隣が多分最後尾ブロックのOブロックだったんですが、その99.8%がタイツ着用でした。
Aブロックのノースリ短パン素足から、どんどん厚着になっていくんでしょう。
ちなみにGは素足4:ゲイター5:タイツ1くらいの割合で、ノースリの人は30%くらい。
こんな観察も楽しい。
短めのスタートセレモニーから8時30分号砲。
金沢マラソンは二段階ウェーブスタートで、Gは第一ウェーブの最後尾でした。
並んだのが早いので割と前方だったと思いますが、ロスタイムは4分14秒。
特に目標タイムも作戦もないし、今日もサブ4ペースでどこまでいけるかやってみよう。
と、走り出したものの、うーむ…調子が悪い…。
思えば今朝の持病(※42kmも走りたくない病)はいつもより酷かった。
体調が悪い?…いや、どこが痛いもダルいもかゆいも別にない。
なのに不思議なほどに脚が重く、たとえるならすでに20km走った後みたいな感覚。
スタートしたばかりだし、気にしないようにしてしばらく走りましたが、そんなに暑くないのに発汗も異常だし、サブ4ペースの維持が難しい。
ここは一旦リセットだとばかりに、鋼の膀胱は滅多に行かない(スタート前も行ってない)トイレへ。
かがんだ時にクラッと立ちくらみ、驚く。
トイレから出たら雨が降っていて、むしろ気持ちよく感じる。(手も洗える←汚い)
それにしてもほんっとに脚が重い。
これで残り39kmも走れる気がしない。
DNFを真剣に考えましたが、ここでやめたら絶対ビールが美味しく飲めないし、何よりみやみさんは絶対走っている。
物理的に走れない人が走ってるのに、どこが痛いわけでもない私がこんなところでリタイヤするなんて根性なしが過ぎる。
みやみさんとどこかで会えるまでは走ろう。
そう決めましたが、サブ4ペースはどうしてもムリなので、もういいやとペースは落としました。(結局根性はない)
なおこの体調不良?、ゴール後に思い当たる節に気付きました。
生理前に限るんですが、時々どう頑張っても走れない時があるんですよね。(それ以外の時はただの怠け)
毎回ではないためすぐピンとこなかったんですが、後でスーツケースに入れていた生理の準備を見て「あ、コレだ…」と。立ちくらみも貧血か。
よく42km走り切ったものだと自画自賛。偉いぞ、私。
しかしそんなこととはまだ知らぬ私、過去最高に最低の体調(ややこしい)で、ペースを落としても走るのがツラい。
沿道から声をかけてくれる人たちにどうにか走らせてもらっていましたが、8kmくらいで再び心が折れそうに。
そのとき後ろからやってきたのが4:15軍団!
単独でダメなら集団だとばかりに連結し、嘘のように楽になる。
普段は完全にソロですし、もっとも最近誰かと走ったのは2月の愛媛マラソンってくらい人と走ることがないんですが、集団って楽に走れるんですね。
この集団には本当に助けてもらいました。
ところで金沢マラソンはエイドがすごく充実しています。
今回の私の明確な目標は、金沢B級銘菓の小袋ビーバー(2種)を取ること、和菓子と洋菓子のエイドもできるだけ取ってくること、金沢カレーを食べること。
ちなみに充実しているのはフードだけではなく、ドリンクも。
水は毎回必ずあり、もう一種類はスポドリだったりコーラ(2カ所)だったり、爽健美茶(2カ所)だったり。
ランナーの気持ちをよく考えてくれています。
確か13kmか14kmを過ぎたところで、ビーバーエイド出現!
ですが、ビーバーの前に柿の葉寿司が!
しかも、なんと個包装!食べられなくても持ち帰れるじゃないの!
もれなく全部ゲット。
空のポーチを装着していたので、一旦詰めてみるものの、ビーバー2袋ですでにパンパン。
酢飯だし、多少(←?)の高温多湿は大丈夫だろうと柿の葉寿司は唯一のポケットに入れることに。
でも最初のエイドでこれじゃ、もう和菓子も洋菓子も入らないよ!
ポーチがあるからと、ポケットの少ないパンツを履いていたのも完全に作戦ミスです。
次から金沢はリュックを背負って走ろうと思う。
このビーバー、走るたびにザッザッザッザッと音がするし、あまりにポーチがパンパンなので、途中で少し袋を切って空気抜きました。(それでもザッザッ音はずっとしてた)
切ったところから私の汗による湿気が入るかなと思ったけど、まったく影響ありませんでした。さすが揚げ菓子。
などと(ポーチとビーバーと)格闘している間に4:15集団とはぐれる。
不覚…ここまで連れてきてくれてありがとう…
そして単独修行走に戻った先、19kmくらいのところに現れたのは和菓子エイド。(全て私の曖昧な記憶なので正確ではありません)
ポーチにはもう入らないし…とスルーしかけたんですが…
Σやだ!また個包装じゃないの!
未練がましくエイドを見つめながら素通りしかけたところ、まんじゅうまでもが個包装になっているのに目ざとく気付く。
しかもほうじ茶饅頭とか言ってるし、無意識にフラフラと寄って一つ手に取っていました。
取ったはいいけど、どう努力してもポーチは収納率100%に達している。
仕方ない、思い切って食べよう。今日、補給食何も持ってないしな。(家にストックがなく、受付で買えるかと思いきや何も売ってなかった)
ここのドリンクエイドがおそらく意図的に爽健美茶で、歩きながら口にするほうじ茶饅頭と爽健美茶が劇的に合って超美味。
かゆいところに手が届く金沢マラソン、おもてなしが最高レベルです。
そんな至福のティータイムも終わり、本日の供として受け入れた重たい脚を温かい金沢の応援を燃料に動かしていたところ、沿道に異色の金髪。
…あれ、サムさん!?
てことは、その前にいるのがみやみさんか!
その時私は道路の中央線付近にいたので、ランナーの往来を確認しながらみやみさん目がけて突進。
やっと会えました。
側に行った時「ロキソニン」と聞こえて、ああやっぱり痛いんだなと思う。
だいたい通常なら5km程度のスライドゾーンじゃすれ違いもできない走力差があるみやみさんが、こんなところで私に捕まる時点で異常なんです。
それもいつもに増して遅い私に。
そんなわけで第一声が挨拶も抜きで「みやみさん大丈夫?」になったんですが、お二人にとっては私がそこに登場した驚きの方が勝ったようで、「えっ、とあこさん!?出てたの!?」が返答でした。
ブログも書かなきゃLINEもしないからね…。
ほんと色々不精ですみません。(そしてデブ症でもある←)
みやみさんに「サブとあこで走るわ!」と言われ、それまで正直20km過ぎたし、もう歩こうと思ってたんですが、絶対痛いのに笑顔で「大丈夫大丈夫!」なんて言ってるみやみさん見て、そう簡単には歩けない。
私が前を走ってれば少しはみやみさんの役に立つのかもしれないと、ふとそんな思いが厚かましくも湧き上がり、もう少し頑張ろうと勝手に気負いながらレポは後編へ続きます。