映画「こんにちは、母さん」 (DVD)…やはり、の質だ. | チャコティの副長日誌

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主役になれない人生を送るおじさんの心の日記.
猫と映画、絵画、写真、音楽、そしてF1をこよなく愛する暇人.
しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….



製作年:2023年 製作国:日本 上映時間:110分



絶対に観ない山田洋次監督作品のはずなのだが、たまには敵陣視察も必要かなと、
DVDで作年公開の新作を観てみた.どこか駄目なのか確認しておこうと(笑).
本年度累積80本目は吉永小百合主演の作品.
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山田洋次監督が吉永小百合を主演に迎え、現代の東京・下町に生きる家族が
織りなす人間模様を描いた人情ドラマ.同じく山田監督と吉永主演の「母べえ」
「母と暮らせば」に続く「母」3部作の3作目にあたり、劇作家・永井愛の戯曲
「こんにちは、母さん」を映画化した.

大会社の人事部長である神崎昭夫は、職場では常に神経をすり減らし、
家では妻との離婚問題や大学生の娘との関係に頭を抱える日々を送っていた.

そんなある日、母・福江が暮らす下町の実家を久々に訪れた彼は、母の様子
が変化していることに気づく.いつも割烹着を着ていた母は艶やかなファッション
に身を包み、恋愛までしている様子.

実家にも自分の居場所がなく戸惑う昭夫だったが、下町の住民たちの温かさ
や今までとは違う母との出会いを通し、自分が見失っていたものに気づいていく.

母・福江を吉永、息子・昭夫を大泉洋が演じ、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、
田中泯、YOUが共演.

以上は《映画.COM》から転載.
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脚本が古くさいのはしょうがない.なにせ90歳を越えてる監督が書いているからね.
原作の戯曲も古いのだろう.もう少しモダンにしても良さそうだが、こういうテイストを
好む観客も相当居るからしょうがないね.

それより決定的に駄目な点はすぐ気が付いた.演出が徹底的になっていない.
というより演技指導してないのだね.年齢のいった監督のありがちのパターン.
役者にまかせきりにしてしまう.

役者の経験とか力量がちゃんとしていれば、監督の思惑や脚本の真を読み取り
きちんと演技できるのであろう.事実、田中珉や寺尾聰はきちんと演技できていた.
吉永小百合や大泉洋はどんな脚本でも自分のペースでしか演技しないから
これらは無視だろう.
 

 

 

酷いのは若い役者や素人タレント.永野芽郁やYOUはそれこそお遊戯みたいな
ちいちいぱっぱな演技を見せる.これは酷すぎる.役者の力量に合わせて、演技
指導するのが普通だろう.だれもかれも野放しできちんと演技できるものじゃ
ないのだから.
 

 

よって、演技の質がバラバラでまるで統一感の無いのが第一印象.
一見の顔ぶれは豪華なのに、きちんとした中味が伝わってこない.
まぁ何を演じても、小百合風になってしまう宿命だからしょうがないか…(笑).

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