映画「ARGYLLE アーガイル」…楽しめたスパイ・コメディ! | チャコティの副長日誌

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しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….



原題:Argylle 製作年:2024年
製作国:イギリス・アメリカ合作 上映時間:139分



予告で気になっていたマシュー・ボーン監督の新作を公開初日に観賞.
近所のシネコンで、本年度累積50本目はイギリス製スパイ・アクション.
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「キングスマン」シリーズのマシュー・ボーン監督が描く痛快スパイアクション.

謎のスパイ組織の正体に迫る凄腕エージェント・アーガイルの活躍を描いた
ベストセラー小説「アーガイル」の作者エリー・コンウェイは、愛猫アルフィー
と一緒にのんびり過ごす時間を愛する平和主義者.

新作の準備を進めている彼女は、アルフィーを連れて列車で移動中に謎の男
たちに命を狙われ、エイダンと名乗るスパイに助けられる.やがて、エリーの
小説が偶然にも現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことが判明.

エリーの空想のはずだった世界と、命を狙われる現実との境界線が曖昧に
なっていくなか、敵の一歩先を行くべく世界中を駆け巡るエリーだったが….

作家エリーをブライス・ダラス・ハワード、彼女を救うエイダンをサム・ロックウェル、
エリーが描く小説の主人公エージェント・アーガイルをヘンリー・カビルが演じた.
そのほか共演にジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、シンガーソングライター
のデュア・リパら.
「PAN ネバーランド、夢のはじまり」のジェイソン・フックスが脚本を手がけた.

以上は《映画.COM》から転載.
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予告の内容はほんの駆け出しでしかなかったのだね.その後の二転三転、いや
三転四転の脚本は良くできていて、139分のちょい長尺はあっと言う間に過ぎて
いってしまった.

冒頭の小説シーンから、美女スパイ:デュア・リパとアーガイル:ヘンリー・カビル
のバイクと8輪ローダーのギリシャのつづら折りの白い街並みをバックの
追いかけっこシーンからすでにスパイもの雰囲気に突入してしまう.

ADMIXというワイドスクリーン&Dolby Soundで観たのだけど、大迫力に圧倒
されてしまった.これから観る方は、IMAXとかATMOSスクリーンを選ぶ事を
お勧めしたい.
 

 

ガチガチのスパイムービーではなくスパイを基に置いたコメディムービー.
時には現実離れし過ぎてて笑えるシーンも沢山有り、非常に楽しく観られた.
何より良い意味で大きく裏切られたのはこの作品の主役はおばはん作家役の
ブライス・ダラス・ハワードだということ.
 

 

序盤は臆病の年相応の中年女性作家が終盤には記憶を取り戻しキレキレの
ヒロイン姿にと、キュートな部分とクールな部分が両方見られる.ちょっと太めの
ヒロインは見方によっては可愛らしく、勇敢だ(笑).

終盤、徐々に過去の記憶が明らかになりイメージが全く変わったエリー.
そしてカラフルな煙幕による脱出シーンやスケートでのナイフバトルシーンと
魅せる演技が続く.

音楽の使い方も秀逸.最近話題になったザ・ビートルズの“新曲”が使われたり、
オリジナルの書き下ろし曲をアリアナ・デボーズとボーイ・ジョージが歌ったりと
なかなかの音楽への気配りも心憎いばかりだ.

そして、最後に途中離脱したかと思えた猫のアルフィー:スコティッシュフォールド
の大活躍.マシュー・ボーン監督家の飼い猫らしいが、CG画像との合成も含め、
猫好きにはたまらない大活躍を見せてくれる.



「一流スパイは世界をダマす」をキャッチに、最後の最後までダマし、魅せる
とても楽しめた映画だった.

キングスマンとも繋がり続編も期待したくなる終わり方.本作は三部作の一部だそう.
次回作も早いうちに完成し公開を期待したい.