映画「ある閉ざされた雪の山荘で」…期待に添わない主役. | チャコティの副長日誌

チャコティの副長日誌

主役になれない人生を送るおじさんの心の日記.
猫と映画、絵画、写真、音楽、そしてF1をこよなく愛する暇人.
しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….



製作年:2024年 製作国:日本 上映時間:109分



マーベルにも嫌気がさしているけど、DCも負けずに嫌いになってきた.
気合いの入らないアニメも観る気がせず、そんな週は観るべきものが無い.
ふと東野圭吾原作で出演者が揃った本作が目に止まった.
TOHOシネマズ柏で観たのは本年度累積13本目のミステリー作品.
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人気作家・東野圭吾が1992年に発表した同名ベストセラー小説を、
「禁じられた遊び」の重岡大毅主演で映画化したサスペンスミステリー.

劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演の座を争う最終
オーディションへの招待状が届く.オーディションは4日間の合宿で行われ、
参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで
起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに.しかし出口のない密室で
1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく.

オーディション参加者の中で1人だけ別の劇団に所属する久我和幸を
重岡が熱演し、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、
森川葵、間宮祥太朗が同じ劇団に所属する個性豊かな役者たちを演じる.

監督は「荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE」の飯塚健.

以上は《映画.COM》から転載.
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原作は未読.東野圭吾の作品の中でも初期に書かれたものだろうか、
物語としては少し荒い、緻密さが少ない印象を受けた.途中で犯人が
見えてくるし、伏線回収も甘い印象がある.

劇団員が別荘に集めて次の主役を決める為、架空の殺人事件を起こして、
犯人探しを行うストーリーが基台で、残酷な映像は一切ないので安心して
観ていける.
 

 

架空の設定だが、本当に人が殺された痕跡が見つかり、全員が追い詰め
られていく.トップ写真に8人写っているのに、この山荘に集うのは7人…、
なんだかネタばれしちゃう写真だね.

7人の役者たちが熱演するのだけど、半分くらいまで観ないと主役が
重岡大穀だと判らない.これほど存在感の薄い主人公は珍しい.
というか、他の役者に比して演技力が圧倒的に劣るのも原因の一つかも.
 

 

中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、
間宮祥太朗…と主役級の役者が揃っていて、それぞれ劇団の役者を
演ずる.重岡だけが他の劇団からのはぐれ参入の位置付け.正直なところ
意味不明なキャスティングであった.

謎解きが少なく、伏線回収も余りなく、なによりこの犯罪に至る動機が
決定的に陳腐なのが面白味に欠ける原因であろう.演出的にも防犯カメラ
の映像を多用していてのだけど、それを上手く使えなていなかった.

ミステリーと言うか、人間ドラマな映画の印象.
重岡以外の若手俳優はみな熱演であった.